マシンでも働きすぎは深刻な問題に
フラッシュメモリが“過労死”? VMwareとMicrosoftの仮想環境が心配だ
米VMwareのハイパーバイザーや米Microsoftの「Hyper-V」では、フラッシュメモリを酷使して仮想マシンが“動作”する。仮想マシンのウェイトが高くなるにつれて、フラッシュメモリの短命化が深刻な問題になる。
米VMwareと米Microsoftのハイパーバイザーでは、フラッシュメモリの扱い方に問題がある。フラッシュメモリはその利用場面が急速に拡大していて、プライマリストレージとして使用するHDDのキャッシングを行うためにフラッシュメモリをサーバに配備すればよいと考えているユーザーも多い。
だが、フラッシュメモリは読み出し用には適しているが、書き込み用としてはそれほど優れたメディアではない。フラッシュメモリの利点を生かすには、その“劣化”に十分注意する必要があるからだ。この問題に対応すべく、仮想ストレージベンダーがよく用いるのが「ライトコアレセンス」(Write Coalescence)という手法だ。
VMwareやMicrosoftはもっとフラッシュメモリをいたわるべき
ベンダー各社がフラッシュメモリのキャッシュとして使用しているDRAMは劣化しにくい。書き込みデータは全てDRAMキャッシュに集約して、少なくないながらもDRAMキャッシュに収まらないサイズの大きなデータだけをフラッシュメモリキャッシュに書き込むようになる。この手法はフラッシュメモリの整合性を維持しつつ、フラッシュメモリの劣化を防ぐ効果がある。
しかし、VMwareのハイパーバイザーは、ライトコアレセンスでプリキャッシュを使用せず、処理対象となる全てのワークロードから多数の小さなデータをフラッシュメモリに書き込む。これはフラッシュメモリを酷使するため、短期間で劣化を引き起こす恐れがある。
Hyper-Vの場合でもフラッシュメモリは劣化するが、その問題の内容は異なる。Hyper-Vは、ストレージ上で重複排除機能を使用するが、この機能では元のデータを多数の小さなデータに分割してフラッシュメモリキャッシュに書き込む。Hyper-Vが重複排除アルゴリズムをキャッシュに対して実行するときに、これらのデータが再びキャッシュに書き込まれる。このため、Hyper-Vは、VMwareのハイパーバイザーよりも短期間でフラッシュメモリが劣化してしまう。
このように、VMwareにしてもMicrosoftにしても、フラッシュメモリの“書き込みをすればするほど劣化する”という問題に対しては効果的な対策を行っていない。一方で、フラッシュメモリのコストも無視できない。
この問題に対して、米Starwind Softwareはフラッシュメモリをうまく使っている。また、米DataCoreはライトコアレセンス機能を提供している。特定のハードウェアとハイパーバイザーに依存しない他のサードパーティーベンダー製品は、いずれもフラッシュメモリを効果的に使っている。これは大手ベンダーの製品に対する大きな差別化ポイントとして、フラッシュメモリを基幹システムで使いたいユーザーは記憶しておきたい。
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