人工知能(AI)は50年近くにわたりアプリケーション開発の究極目標となってきた。だが現在進められている各種のプロジェクトがAIという看板を掲げているからといって、それらが真のAIであるとは限らない。
人間の囲碁チャンピオンに勝つ囲碁のアルゴリズムは、人工知能(AI)アプリケーションの好例といえるのだろうか。
例えばレイシストのTwitterボットはどうだろうか。
このところ、AIをめぐる動きが目まぐるしい。Googleの「AlphaGo」プログラムが囲碁で人間の世界チャンピオンに勝った。囲碁はチェスとは比較にならないくらい複雑なゲームだといわれている。このプロジェクトはAIをめぐる興奮を大いにかき立てたが、Microsoftのチャットボット「Tay」が暴走して差別的な発言や卑猥な発言をするようになったことで、こうした興奮が一気に冷めた感がある。
では、こうした一連の出来事はAIの現状に対してどんな意味があるのかといえば、何の意味もないのだ。
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