「2016 Imagine Cup World Finals」レポート
筑波大生が「奥歯をかむとズームするスコープ」で世界の学生と勝負、気になる結果は?(1/3 ページ)
Microsoftが毎年開催する世界最大の学生向けITコンテスト「Imagine Cup」。日本からは筑波大学の学生が参加した、2016年の世界大会の様子をレポートする。
Microsoftは2016年7月27日~29日(米現地時間)の3日間、米国シアトルの本社で世界最大の学生向けITコンテスト「2016 Imagine Cup World Finals」を開催した(写真1)。2016年で14回目を迎えた同コンテストには、世界35カ国から自国の国内予選を勝ち抜いた学生チームが集結。ワールドチャンピオンを目指して熱い闘いを繰り広げた。
Imagine Cupは、国際競争力のあるIT人材育成を目指して、Microsoftが開催する年次コンテストだ。参加した学生はこの10年で、のべ世界190カ国165万人以上にもなり、まさに世界最大の学生ITコンテストだといえる。日本国内においても毎年、日本マイクロソフトがImagine Cupの国内予選を実施しており、2016年は、視覚拡張ウェアラブルデバイスを開発した筑波大学のチーム「Biomachine Industrial」が日本代表に選ばれた。
STEM(Science、Technology、Engineering、Mathematics)教育がグローバルで盛り上がりを見せる中、世界中からITスキルの高い学生が一堂に集まるImagine Cupは、これからの人材育成やプログラミング教育を考えるうえで新たな視点や価値観を見つける機会だ。世界最大の学生ITコンテストImagine Cupとはどのようなものなのか。どのような学生が集まり、彼ら彼女らは何を語るのか。現地を取材した様子をレポートする。
ビル・ゲイツ氏発案の学生ITコンテストImagine Cup
世界最大の学生ITコンテストImagine Cupは、2003年にMicrosoft創始者ビル・ゲイツ氏の発案で始まった。テクノロジーを使って社会の課題解決に役立てたり、新たな価値を与えたりする製品/サービスを創造する活動を通じて、国際競争力のあるIT人材の育成を目指す。
大会は3部門に分かれて競い合う。ゲームコンテンツを対象にした「ゲーム部門」、病気や災害、人権や貧困など社会のさまざまな課題に対してITで解決を目指す「ワールドシチズンシップ部門」、既成概念を打ち砕くサービスやテクノロジーの新たな使い方を提案する「イノベーション部門」の3つだ。
世界大会では、それぞれの部門ごとにプレゼンテーション形式の予選を実施し、1位で通過したチームが最終決勝に進出。その中からワールドチャンピオンを決定する仕組みだ。日本代表の筑波大学はイノベーション部門にエントリーし、ワールドチャンピオンを目指して世界の精鋭と競い合った(写真2)。
「英語力」も勝敗の鍵に
世界大会の予選では、各チームに10分のプレゼンテーションと20分の質疑応答の時間が与えられた。学生は制限時間内に、審査員の前で自ら開発した製品/サービスの魅力を伝えなければならない。しかもImagine Cupは、技術力やアイデアの斬新性を競い合うのではなく、学生が開発した製品/サービスが社会にどのようなインパクトを与えるのかを問う。そのためプレゼンテーションでは、専門的な知識を持つ審査員を前に作り手の思いを伝えるだけでなく、自らが生み出した製品/サービスを広く普及させるためのビジネスプランや市場のニーズ、活用効果を測定した実証実験データなど説得力ある材料を提示することが重要になる。
もちろん、プレゼンテーションと質疑応答は全て英語なので、事実や思いを明確に表現でき、かつ多様な質問に受け答えできるだけの英語力も必要だ。参加国の多くは英語が母国語ではないので、英語の表現力も勝敗を分けるポイントになる。
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