Alexaの可能性を拡大
「Amazon Lex」は“スマートスピーカー”Amazon Echoの「Alexa」と何が違うのか?
「Amazon Echo」で利用されている音声アシスタント「Alexa」。この可能性をより広い用途に広げるのが「Amazon Lex」だ。その仕組みを見ていこう。
Amazon Web Services(AWS)のイベント「AWS re:Invent 2016」で紹介された会話型インタフェース構築用サービス「Amazon Lex」は、自動音声認識と自然言語認識機能を使って音声やテキストを処理し、それに従ってリクエストに答える。
Amazon Lexは、クラウドベースの音声アシスタントサービス「Alexa」の技術を利用している。Alexaは、Amazon.comのスピーカー型機器「Amazon Echo」でも利用されているサービスだ。
AWSは、Alexaをデバイスで実行するためのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を提供している。このAPIの大部分は、音声を聴き取って文字に変換し、コマンドを実行する機能に限定される。
このAlexaの技術をもっと幅広い開発用途向けに解放することが、Amazon Lexの狙いだ。Amazon Lexは、機能豊富な会話型インタフェースをアプリケーションに組み込みたい開発者を支援する。
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音声認識の可能性と課題
Lexの頭脳
AlexaのSkillと、Amazon Lexで開発したボットの「Bot」は、用語や全般的な構造に関する限りは同一に近い。
開発者はAmazon Lexを使って複数のBotを開発し、各Botに「Intent」(意図)、すなわちアプリケーションに処理してもらいたいリクエストを付加することが可能だ。エンドユーザーが1つあるいは複数の単語、または「Utterance」(発話)という呼び出し用フレーズを声に出すと、Intentが起動する。
Utteranceは、州名や一般的な地名、時間など、幅広い情報の入力を受け入れるようにプログラミングできる。これによって、例えば「Play {song} at {time}」のような応答に使うフレーズを指定することが可能だ。このフレーズは「今日の午後5時にBruno Mars(米国歌手)の楽曲を再生」のような発話内容に一致する。
発話内容にパラメーターの指定がない場合は、指定するよう促すこともできる。例えばエンドユーザーが楽曲を再生する時間を指定しなかった場合、Botに「Bruno Marsをいつ再生してほしいですか」と尋ねさせることが可能だ。エンドユーザーがその問いに答えると、Intentが完成する。
Botは、文字に加えて「Response Card」という内容豊かな応答を返すこともできる。開発者がこれを採用すれば、エンドユーザーに文字の代わりに、画像やビデオで応答してもらうことができる。
「Channel」というAmazon Lexの機能を利用すると、さまざまなサービスへアクセス可能なBotを開発できる。現時点では「Facebook Messenger」といったチャットサービスへの接続が可能だ。開発者はAmazon Lexのソフトウェア開発キット(SDK)を利用して、Web/モバイルアプリケーションにBotを組み込むこともできる。例えばBotを検索システムに組み込んで、よくある質問に対する答えを提供することが可能だ。
エキスパートシステムプラットフォーム
Amazon Lexは、アプリケーション向けの「エキスパートシステム」(専門家の知識を基にアドバイスするシステム)の構築を支援する。エキスパートシステムの中核は、アプリケーションに関係なく共通している。従ってAmazon Lexのようなサービスを使って開発時間を短縮し、小規模企業には重過ぎるコストを削減することは理にかなう。
開発者がAmazon Lexを活用するには、相応の開発作業とスキルが求められる。だが開発者でなくても、システムのトレーニングや、同じIntentにアクセスする新しい手段の構築に協力できる。
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