エンドユーザーへのアプリケーション配布をいかに効率化するかは大きな課題だ。無駄な作業を増やさないためには、MSI形式のインストールパッケージだけが正解だと思い込まない方がいい。
IT部門が担当する大きな役割の1つは、MicrosoftのクライアントOS「Windows」向けのアプリケーションを入手し、準備し、従業員に提供することにある。
同じアプリケーションでも部署が異なれば、アプリケーションの配布方法も異なる。MicrosoftのIT資産管理製品「System Center Configuration Manager」を使用してアプリケーションを導入する組織と、デスクトップイメージで直接アプリケーションを導入する組織とでは配布のプロセスが異なる。Microsoftの「App-V」やVMwareの「VMware ThinApp」といったアプリケーション仮想化機能を使う場合も同様だ。
部門ごと、さらにはアプリケーションごとに全く配布プロセスが異なると、IT部門の手間が増え、効率が落ちる。この事態を変えるには、IT部門の中にある「MSI形式はアプリケーションの理想的な提供形式だ」という基本概念を捨て去らなければならない。
アプリケーションのインストールパッケージ用ファイル形式として幅広く使用されているMSIは、Microsoft独自の形式だ。1990年代に設計されたMSIは、それ以来ほとんど進化していない。MSI形式のインストールパッケージの内容を表示するツールは多数あり、その透明性は役に立つ。だがエンドユーザーにアプリケーションを提供する形式としては最適ではない。
IT部門に必要なのは、共通のインストールパッケージで、自社のニーズに合わせてカスタマイズしたアプリケーションを提供できる手段だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
CMOはなぜ短命? なぜ軽視される? いま向き合うべき3つの厳しい現実
プロダクト分析ツールを提供するAmplitudeのCMOが、2025年のマーケティングリーダーに課...
トラフィック1300%増、生成AIがEコマースを変える
アドビは、2024年のホリデーシーズンのオンラインショッピングデータを公開した。
「ドメインリスト貸し」は何がマズい? サイトの評判の不正使用について解説
「サイトの評判の不正使用」について理解し、正しい対策が取れるにしましょう。