ありふれた日常に思える会議もデジタルトランスフォーメーションのときを迎えている。会議のデジタル化では、高速ネットワーク接続や電源といった基本設備を参加者全員が使えるようにすることを忘れてはならない。
Nemertes Researchの調査によると、デジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる企業は70%を超えるそうだ。デジタルトランスフォーメーションの対象はフォームの自動化からコンタクトセンターのチャネル増強に至るまで幅広く、こうした取り組みは収益拡大、コスト削減、顧客体験の向上、競争力強化、従業員ロイヤリティー向上につながる。
一見ありふれた日常に思える会議もデジタルトランスフォーメーションのときを迎えている。Nemertes Researchの調査によれば、約3分の2の企業が「未来の会議室」への取り組みを進めているか、計画中または検討中だという。
コラボレーション技術と会議室の物理的機能を整備すれば、会議の効率が上がり、チームの意思決定にかかる時間を短縮できるため、収益拡大や競争力向上にもつながる。
そこでまず問題となるのは、誰がそのプロジェクトを主導するかだ。通常はIT部門か設備管理部門のどちらかになる。社内で利用する他のITとの整合性を確保するために、IT部門が主導することが多い。
未来の会議室プロジェクトを担当するIT責任者は、さまざまな要素を検討する必要がある。
未来の会議室にはITが結集することになる。そのため、IT部門がこれを主導すべきであり、物理的な配線や搬入、設置、地域の規制などについては設備管理部門の協力を得る必要がある。また、事業部門からも協力を受けて、講堂や大会議室、小会議室、個室など会議室のタイプ別に要件をまとめる。
最も重要なのは基本的な機能だ。部屋の広さにかかわらず、あらゆる会議室に参加者全員が使える高速ネットワーク接続、高品質のサウンドとビデオ、信頼性の高いエンドポイント、電源などを整備する必要がある。実際、こうした基本的設備が整っていない会議室は驚くほど多い。
また、会社で利用しているWeb会議プラットフォームが複数あって、そのうちのどれを使えばいいのか分かりにくいという問題もよくある話だ。
多くの場合、物理的設備の整備も必要だ。例えば、電源コンセントやビデオ操作機、ネットワーク接続の場所に統一性がない場合は見直す必要がある。椅子などの調度も、調整可能なものとそうでないものなどの不統一がある。
無線接続の有無も会議室によってばらつきがあり、デジタルホワイトボードも「Cisco Spark Board」や「Google Jamboard」「Microsoft Surface Hub」などさまざまな種類がある。
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