「デジタルホワイトボード」は、会議の生産性を高めるために大いに役立つ。製品の選択肢が充実し、導入検討の動きが活発化している一方で、普及を妨げかねない課題がある。
2016年、社内や遠隔地との会議を効率化する「デジタルホワイトボード」(教育用途では「電子黒板」とも呼ばれる)の市場が盛り上がった。コラボレーションやデジタルワークプレースの分野において、デジタルホワイトボードは最新の人気製品となり、現在10社以上のベンダーが製品を販売している。
デジタルホワイトボード市場において、製品は下記の3種類に分類される。
「画面共有デバイス型デジタルホワイトボード」は、Web会議専用のディスプレイを使用したり、ケーブル切り替えをしたりする必要なく、会議参加者同士でコンテンツを共有できるように設計されたアプライアンスだ。DisplayNote Technologiesの「Montage」、Polycomの「Pano」などの製品が該当する。
会議参加者が社内の会議室と遠隔地とに分散していても、画面内のコンテンツの共有と操作をできるように設計された、タッチ可能なディスプレイ一体型のデジタルホワイトボードが「タッチパネル型デジタルホワイトボード」である。Cisco Systemsの「Cisco Spark」、Googleの「Jamboard」、InFocusの「Mondopad」、Newline Interactive「TRUTOUCH」、Microsoftの「Surface Hub」、SMART Technologiesの「SMART kapp iQ」、Touchjetの「WAVE」、Zoom Video Communicationsの「Zoom Rooms for Touch」などの製品が該当する。
「イマーシブ(没入型)グループコラボレーションシステム」は、複数の画面や壁面を横断してコンテンツを投影するデジタルホワイトボードだ。会議参加者は、コンテンツ共有や操作の環境に没入することができる。Bluescapeの同名システム、Hoyluの「Hoylu Huddlewall」、Nurevaの「Nureva Span」、Oblong Industriesの「Mezzanine」、Prysmの同名システムが該当する。
ITリーダーの一部は、デジタルホワイトボード市場とその周辺システムに関して、少々強気な見通しを持っている。調査会社The Nemertes Research Groupが最近実施した調査では、23.5%がデジタルホワイトボードを配備していると回答。それとは別の47%が、将来的に使用を見込んで評価中だと回答した。
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