「モバイルAI(人工知能)」が実現する“SF超え”の生産性「MR」(複合現実)との組み合わせも鍵に

「人工知能」(AI)テクノロジーは、モバイルデバイスの利便性や安全性を大いに向上させる力を秘めている。その可能性を評価し、どのように活用できるかを判断することが重要だ。

2018年03月05日 05時00分 公開
[Jack E. GoldTechTarget]
画像 モバイルAIがもたらす可能性とは

 デバイスがエンドユーザーを識別し、エンドユーザーに関する情報に基づいてサービスを提供する――。そんなテクノロジーは、もはやSF(サイエンスフィクション)映画の中だけのものではない。要素となるテクノロジーは現実に存在しており、近いうちにモバイルデバイスで当たり前に利用できるようになるだろう。

 Appleの「Siri」やGoogleの「Googleアシスタント」、Samsung Electronicsの「Bixby」といった音声アシスタントはこれまで、エンドユーザーとの音声でのやりとりに基づいて、Webサイトからデータを取得したり、アプリケーションを操作したりしてきた。次世代の音声アシスタントは、エンドユーザーについて学習し、デバイスとそのアプリケーションをエンドユーザー固有のニーズに適合させることに重点を置く。音声アシスタントは、エンドユーザーがどのような検索をする可能性があるかではなく、エンドユーザーが何を必要とし、何を求めているかを知るコンシェルジュのような存在になる。

 こうした人工知能(AI)テクノロジーを本格的に導入することで、モバイルデバイスが使いやすくなるのは確実だ。デバイスとアプリケーションをエンドユーザーのニーズに適合させることで、個人や企業の生産性向上につながる。さまざまな機能やアプリケーションの操作に関するエンドユーザーの不満も軽減できる。

 モバイルコンピューティングの次のフェーズでは、AIテクノロジーの世界に深く入り込むことになる。企業はこうした「モバイルAI」の時代を前に、自社の戦略を決める必要がある。ただしモバイルAIの取り組みは、容易ではない。

AIによる変化への道のり

 現在の一般的なモバイルデバイスは、AI機能の処理に利用できる基本的なハードウェアを備える。AI関連処理に特化したサブプロセッサの搭載も進みつつある。ただし機械学習をはじめ、大量のメモリを必要とするAI機能の処理は、デバイス内ではなく接続先のバックエンドシステムで実行するのが現実的だ。「デバイス内で機械学習の処理を実行したい」と考える人が多いが、ごくシンプルな処理を除けば、必要なリソースをデバイス内に確保するのは不可能だろう。

 システムの構築や運用の負荷を考えれば、オンプレミスのシステムよりも、クラウドサービスでバックエンドシステムを構築する方が合理的だといえる。企業はクラウドベンダーの協力を得て、特に5G回線のような高速かつ低レイテンシ(遅延)のネットワーク経由でクラウドサービスを利用できるようにすべきだ。

モバイルAIがもたらすメリット

 AIテクノロジーは、モバイルデバイスのセキュリティを向上させる可能性もある。

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