最適なネットワーク監視ツールの選び方まずは自社ネットワーク状況を把握すること(1/2 ページ)

ネットワーク管理者の職務上重要になるのは、ネットワークのパフォーマンス、トラフィック使用量、障害、可用性を監視することだ。その上で、問題に素早く対処しなければならない。

2018年03月07日 05時00分 公開
[Ed Tittle, Kim LindrosTechTarget]
ネットワーク監視ツール「PRTG Network Monitor」《クリックで拡大》

 ネットワーク監視ツールには、ソフトウェアを基にしたものと、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせたものがある。こうしたツールはネットワークを隅々まで監視し、数百ものパフォーマンス基準に従ってデータを収集する。パフォーマンス基準には帯域幅、遅延、応答性、ホストのCPU利用状況などがある。ネットワーク監視ツールは、ネットワークの動作を追跡し、パフォーマンスに関するしきい値を超えたときに警告を発する。これには許容レベルを急に下回った場合も、ネットワークトラフィックが急増した場合も該当する。

ネットワーク監視の仕組み

 ネットワーク監視製品はネットワークの検出、監視、分析機能が中心だ。アプリケーションとデバイスをリアルタイムに調査することで、管理者が危険性や警告に対処できるようにもする。ほとんどの問題を診断可能で、根本原因も特定できる。

 多くのネットワーク監視製品は、有線か無線かを問わず、小中規模の標準ネットワークで適切に機能する。だが、企業ネットワークや分散環境などの複雑なネットワークでは、さまざまな要素を可視化する包括的な基盤が求められる。例えば、物理サーバと仮想サーバ、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)、クラウド型サービス、ネットワーク型アプリケーションなどだ。さらに次第に増加しているモバイルデバイスの監視が必要になる。

 ネットワークを徹底的に監視すると、ネットワーク全体の正常性が確認できるだけではない。先を見越した戦略も立てやすくなる。例えば、ネットワークの長期的ボトルネックを解消するためにハードウェアやインフラのアップグレードが必要な場合、そのコストの妥当性を示しやすくなる。また、この機能により企業は問題を繰り返し解決する必要がなくなるため、長期にわたってコストも削減できる。

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       1|2 次のページへ

新着ホワイトペーパー

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

VPNが「もはや時代遅れ」であるこれだけの理由

VPN(仮想プライベートネットワーク)は、セキュリティの観点から見ると、もはや「安全なツール」とは言い切れない。VPNが抱えるリスクと、その代替として注目されるリモートアクセス技術について解説する。

製品資料 アルテリア・ネットワークス株式会社

VPNの3つの課題を一掃する、次世代インターネットVPNサービスの実力

インターネットVPNサービスの市場規模は増加傾向にあるが、パフォーマンスやセキュリティなどの課題が顕在化している。VPNの利用状況などのデータを基にこれらの課題を考察し、次世代インターネットVPNサービスの利点と可能性を探る。

製品資料 株式会社インターネットイニシアティブ

自治体がMicrosoft 365を利用する際に検討したい、専用回線の導入という選択肢

企業だけではなく自治体でもクラウド活用が進んでいる昨今。中でも業務利用が多いMicrosoft 365には、Microsoft Teamsなど高速かつ安定した回線を必要とするサービスがある。それらを快適に利用するにはどうすればよいのか。

製品資料 パロアルトネットワークス株式会社

従来のSD-WANでは運用負荷が問題、アプリのパフォーマンスをどう高める?

分散環境におけるアプリケーションのパフォーマンスを高めることは多くの企業で課題となっているが、従来のSD-WANによるアプリケーションの識別/回線振り分けは、運用負荷の高さが課題だった。これを解決する、次世代のアプローチとは?

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

ファイアウォールとVPN中心のセキュリティアプローチは危険? 4つの理由を解説

代表的なセキュリティツールとして活用されてきたファイアウォールとVPNだが、今では、サイバー攻撃の被害を拡大させる要因となってしまった。その4つの理由を解説するとともに、現状のセキュリティ課題を一掃する方法を解説する。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...