仕事にMicrosoft「Office 365」を利用するモバイルユーザーは非常に多い。そのため、MicrosoftもEMMベンダーも、IT部門でのアプリ管理とセキュリティ対策を容易にすることに力を注いでいる。
Office 365は、モバイルアプリ管理用のオプションがかつてないほど増えている。
大手モバイルアプリ管理(MAM)ベンダーは、Microsoftが提供するAPI基盤「Microsoft Graph API」(以下、Graph API)のサポートを始めた。これにより、MAMベンダーは自社製品でOffice 365アプリを管理できるようになった。ただし、このデバイス管理機能を利用できるのはMicrosoftのEMM製品である「Microsoft Intune」(以下、Intune)ライセンスを保有している企業だけだ。
この“Office 365アプリを管理するEMM製品の市場”に最近加わったのが、BlackBerryの「BlackBerry Enterprise BRIDGE」(以下、BRIDGE)だ。このアプリを使えば、IT部門はMAMツールで作成した管理設定(ポリシー)をOffice 365アプリに適用できる。だが、このOffice 365モバイルアプリ管理の機能を利用するために、既存のMAMツールから切り替える企業はほとんどないだろう、と調査会社のGartnerでリサーチディレクターを務めるアンドリュー・ガーバー氏は話す。
「Officeアプリを管理する機能は、それぞれのEMM製品の優位性を示すものにはならない。恐らくオプション機能として考える程度になるだろう」(同氏)
Graph APIを使えば、サードパーティー製EMMの操作画面(コンソール)で設定したポリシーを、Office 365のモバイルアプリに適用できるようになる。EMM製品ベンダーであるVMware、Citrix Systems、BlackBerry、MobileIronは、このOffice 365モバイルアプリ管理APIのサポートを始めている。Office 365のモバイルアプリ管理にサードパーティー製のEMM基盤を利用することで、IT部門は暗号化、アプリのブロック、データの消去、他のアプリへのアクセスの制限などを実行できる。
調査会社のVDC Researchでモバイルソフトウェア部門のディレクターを務めるエリック・クライン氏は次のように話す。
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