データを処理する新しい方法としてGPUデータベースの活用が始まっている。ビッグデータの並列処理を中心に話を聞いた。
近年は新しいデータ処理技術が次々と登場している。GPUデータベースもその1つだ。これまで主にグラフィックス表示やゲームシステムに使われてきたGPUの能力を、グラフデータ処理や機械学習などのビッグデータ処理に活用する。
451 Researchでデータプラットフォームとアナリティクス担当のシニアアナリストを務めるジェームズ・カーティス氏に、GPUデータベースの背景と用途について聞いた。
〇高まるGPUの需要
――ビッグデータ処理の需要が高まり、GPUを導入するデータセンターが増えている。また、Blazegraph、Kinetica、MapDもGPUデータベースを利用している。GPUデータベースの活用は今後どの程度広がるか。
ジェームズ・カーティス氏 新しいデータベースは特定のワークロードやシナリオに合わせて調整する傾向にある。そのためのアプローチはGPUデータベースのベンダーによって異なる。汎用データウェアハウスのように広範な用途の市場を対象とするベンダーは「SQL-92」準拠を進めている。
GPUは大量のデータを処理できるため、特定の種類のクエリ処理に適している。例えば地理空間分析を高速化するのに向いている。
しかし、1つのSQL文が20ページも続くような複雑なSQLクエリにGPUを使っても、標準的なインメモリSQLデータベースのパフォーマンスを高めることはできない。並列処理でなければGPUを使う効果はあまりない。地理空間データなどの処理なら演算を並列に実行できる。
――GPUはCPUの代わりになるか。
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