ハイブリッドクラウドでは、アプリケーションの可用性を確保し、高いパフォーマンスを維持するための負荷分散が重要だ。負荷分散戦略のガイダンスとなる3つの疑問と、導入を成功に導く3つの原則を紹介する。
ハイブリッドクラウドの目的は2つのIT環境のいずれかを選べるようにすることではない。2つの環境を融合させることだ。ユーザーがハイブリッドクラウドアーキテクチャに期待するのは、クラウド間でシームレスなリソースプールが提供されることだ。このようなリソースプールがあれば、可用性、負荷、コンプライアンスのポリシーに基づいて、アプリケーションを導入/再導入できる。
ハイブリッドクラウドアプリケーション向けにQoE(Quality of Experience)を確保するには、運用チームがクラウドバースティング(拡張)をサポートしなければならない。さらに、このサポートを提供するには、複数のインスタンス間での負荷分散も必要になる。この負荷分散は、ハイブリッドクラウドでは複雑なタスクになる可能性がある。
ロードバランサーは、作業を分散させるために設計されたネットワーキングツールだ。エンドユーザーはロードバランサーのポート側に接続し、スケールを拡張するアプリケーションのコンポーネントはトランク側に接続する。エンドユーザーのリクエストが到着したら、ロードバランサーは公平なスケジューリングアルゴリズムに基づいてそのリクエストをコンポーネントにリダイレクトする。Amazon Web Services(AWS)、Google、Microsoftなどのパブリッククラウドプロバイダーは、自社のプラットフォームに負荷分散ツールを用意している。だが、ハイブリッドクラウドアーキテクチャでは、ユーザーがユーザーのデータセンター内でロードバランサーを適切に構成して管理しなければならない。
負荷の切り替え操作は簡単ではない。だが、ハイブリッドクラウドでの負荷分散戦略のガイダンスとなる3つの疑問と、導入を成功に導く3つの原則がある。
ロードバランサーが機能するには、エンドユーザーとスケールが拡張されるアプリケーションのコンポーネントをロードバランサーに接続する必要がある。そのため、最初に問い掛ける疑問は、ロードバランサーのポートとトランクにどのように対処するかだ。
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