Googleのハイブリッドクラウド戦略、これからの課題は?Nutanixとの取引で見えてきた

Googleのハイブリッドクラウド戦略は、同社のパブリッククラウドとNutanixのハイパーコンバージドインフラとの間でワークロードを移動できるようにすることによって、その形を現し始めた。

2017年08月28日 05時00分 公開
[Trevor JonesTechTarget]
Nutanixとのパートナーシップを発表するGoogleのブログ《クリックで拡大》

 GoogleはNutanixとのパートナーシップにより、最先端の大手パブリッククラウドプロバイダーとしてハイブリッドクラウドの導入に参入する。

 2018年には、GoogleとNutanixの顧客はGoogleのクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)とNutanixのハイパーコンバージドインフラとの間で単一のユーザーインタフェースを使って、ワークロード(アプリケーション)を導入、管理できるようになる。こうした取り組みは、2016年に発表されたVMwareとAmazon Web Services(AWS)とのパートナーシップ提携と実によく似ている。大手パブリッククラウドベンダーの間ではこうした取り組みがトレンドになっている。ターゲットとするのは、ワークロードの大部分をオンプレミスで管理する企業だ。

 両社によると、ユーザーは単一のNutanixコントロールプレーンを使用してアプリケーションの構築と管理が可能になるという。これにより、パブリッククラウドとプライベートクラウドの間でワークロードをシームレスに移動できるようになる。ユーザーは自社独自のデータセンターの拡張機能としてGCPを使用し、既存のワークロードでデータ分析基盤サービス「Google BigQuery」などのGoogleサービスを利用することもできる。

 Nutanixのハイパーコンバージドインフラ「Nutanix Enterprise Cloud Platform」は、オープンソースの「Kubernetes」、Googleの「Google Container Engine(GKE)」、Nutanixの「Acropolis Container Services(ACS)」といったコンテナ管理ツールを組み合わせてコンテナを利用可能にする予定だ。顧客はNutanix製品をエッジデバイスとして使用してデータを処理し、Googleの機械学習ライブラリ「TensorFlow」を使ってGCPに構築したIoTアプリケーションへデータを中継できるようになる。

パブリッククラウドの競合として注目を集めるハイブリッドクラウド

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...