大半が一長一短
MacとAndroidスマホ間のファイル転送は鬼門? 企業向けツールを評価する
複数のデバイスを使って仕事をするユーザーは、データをデバイス間で転送したいと考える。IT部門は適切なツールを用意することで、その同期プロセスを容易にすることができる。
任意のデバイス間でデータを同期するのは、大抵面倒だ。組織のセキュリティポリシーや、データを自分のやり方で同期したがるパワーユーザーが、問題を増幅させる。
企業における各種デバイスにまたがるデータ管理では、データの転送や同期に関するユーザーの需要をIT担当者が見極めることが重要だ。またIT担当者は、自社では、基本データのみを転送する方法があれば事足りるのか、あるいは幅広いデータに対応した同期ツールが必要なのかを判断しなければならない。さらに、最も効率的なデータ同期方法を見つけて、ヘルプデスクへの問い合わせが最小限になるようにすることも必要だ。
スマートフォンで管理されるデータは
データ同期の需要を把握したら、IT担当者は、ユーザーがモバイルデバイスでアクセスできるデータやファイルを定義し、それらを管理しなければならない。通常、モバイルデバイス上のデータには以下が含まれる。
- ファイル
- 写真
- 音楽
- 連絡先
- テキストメッセージ
- カレンダー
- アプリ(特に電子メール)
- アプリに関連するデータ
ユーザーが会社のスマートフォンに何を保存するかをIT部門が厳しく管理している場合、データ、特に写真やアプリのデータは制限されるだろう。IT部門がスマートフォンの中身を規制していない場合は、締め付けを強めるのが賢明かもしれない。
クラウドストレージという選択肢
クラウドストレージを使えば、ローカルデバイスのストレージ容量を節約できる他、スマートフォンやタブレット、ノートPCといったデバイス間で簡単にデータを同期できる。新しいデバイスの購入時にユーザーが直面する問題も少なくなる。
例えば、Googleは、「Googleドライブ」「Googleドキュメント」「Googleカレンダー」といった多様なクラウドサービスを提供している。Googleアカウントがあれば、ユーザーはスマートフォン、タブレット、ノートPCなど、どのデバイスでも、アカウントにログインするだけでこうしたサービスにアクセスできる。
Googleドライブのようなクラウドストレージにファイルなどのデータを保存すれば便利かもしれない。だが、それは安全ではなく、インターネット接続を必要とする。例えば、営業担当者が出先にいて、携帯電話サービスが使えなければ、必要なドキュメントにアクセスできないだろう。データをローカルに持っていれば、この問題は解決できる。
企業利用に耐えるデータ同期ツールは?
Appleの「macOS」を搭載するデバイスと、Googleの「Android」を搭載するデバイスでファイルを手動で同期するのは大変だ。さまざまなデータ同期ツールが出回っているが、いずれも何らかの制限がある。
「TunesGo」は、連絡先、写真、音楽、テキストメッセージなどの転送やバックアップができるスマートフォン管理ツールだが、実質的には同期ツールではない。
「doubleTwist」は、MacとAndroidデバイス向けのアプリケーションを提供するが、このアプリは、「iTunes」のプレイリスト、レート(評価)、再生回数のファイルのみを同期するので、企業ではあまり役に立たない。
「Android File Transfer」は、AndroidデバイスとMacの間でシンプルなファイル転送ができるGoogleツールだ。だが、旧式であり、一度に1つのファイルしか転送できない。
「Droid NAS」は、MacにAndroidデバイスをマウントするのに利用できるが、ファイル転送にしか対応しておらず、Wi-Fiネットワークを必要とする。
一方、「SyncMate」は、FreeエディションとExpertエディションが提供されている。Freeエディションはカレンダーと連絡先を同期する。バックグラウンドでの同期が可能だ。Expertエディションはフォルダ、通話履歴、テキストメッセージ、ブックマーク、リマインダー、写真、音楽を同期する。AutoSync(自動同期)、バックアップ、ディスクのマウントを行える。IT部門はどちらのエディションも多数のデバイスで利用できる。
インターネットでデータ同期ツールを探すときは、とりわけ注意が必要だ。ベンダーが採用しているデータ転送方法は多種多様。一部のデータ同期オプションはかなり複雑で、IT部門が多くのユーザー用に求めるものとは違う。シンプルなオプションやツールにこだわるべきだ。
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