社員教育や採用にフォーカス
ジョンソン・エンド・ジョンソン、アクセンチュアなどが語る「人事部門で使えるテクノロジー」
Accenture、Johnson & Johnsonなど大手企業のリーダーが、人事(HR)業務の最優先事項について語った。各社のHRテクノロジーの導入効果と、導入の際に重視すべきポイントとは。
米国内トップ企業の人事(HR)部門のリーダーは、インサイト(洞察)を提供し、人材管理を改善するテクノロジーを求めている。「HR部門の最優先事項には、採用候補者や従業員の体験を改善する優れたテクノロジーの追求などがある」。これは最高のHR部門を作り上げるために必要なものとして『2018 HR Technology Conference & Expo』のパネリストがベンダーや参加者に伝えたメッセージだ。他にも採用プラットフォームの改善、人工知能(AI)技術、データ分析、ユーザー主導のラーニングプラットフォームが重要な要素として挙げられた。
同カンファレンスでは、Accenture、BlackRock、Delta Air Lines、Johnson & Johnson、The Walt Disney Companyの各社HR部門のリーダーがパネリストとして登壇し、テクノロジーについての各社の優先事項や関心事項について話し合った。
カンファレンスではベンダーについて言及することが避けられたため、パネリストがベンダーを話題にすることはなかった。
しかし登壇したグローバルHR部門のリーダーたちは、ベンダーとカンファレンスの参加者に対して、明確な意見を持っていた。自社でのテクノロジーの使用方法や、そのテクノロジーに望むことなど、戦略的だが鋭い意見だった。
優れたHR部門には優れた採用システムがある
Johnson & Johnsonは、2万8000人を採用するために年間100万人と面接する。「ドミノ・ピザ、UPS、FedExが配送状況を追跡するように、採用候補者が採用過程を確認できるようにしているだろうか」と問い掛けたのは、米ニュージャージー州ニューブランズウィックを拠点とするJohnson & Johnsonでエグゼクティブバイスプレジデントと最高人事責任者(CHRO)を兼ねるピーター・ファソロ氏だ。
ニューヨークを拠点とするBlackRockでマネージングディレクター兼CHROを務めるマット・ブレイットフェルダー氏は、同社では人材について、取締役会レベルで継続的に話し合っていると言う。同社は採用の多様性向上に役立つテクノロジーを利用している。
BlackRockは社内の各チームに多様性を求めている。チームのメンバーは「市場が求めることについてより明瞭に考えるよう、互いに課題を与え合っている」とブレイットフェルダー氏は話す。
採用過程にツールを使用していることについて、ブレイットフェルダー氏は「業界の慣習に倣うと、1つの考え方に偏りがちになる。多様性を求めることはチームのためになる」と語る。
データ分析がわれわれを人間たらしめる
「当社独自のデータ分析は一般教養を専攻する学生の多くが偉大な投資家になれることを示す。この示唆は彼らに抱く一般的なイメージとはかなり違う」とブレイットフェルダーは話す。
Delta Air Linesでは同社の採用活動で「成功を予感させる人材」を見つけ出すのに機械学習のようなAI技術を使い始めている。こう話すのは同社でエグゼクティブバイスプレジデントとCHROを兼ねるジョアン・スミス氏だ。「これは採用活動をするときうまく立ち回る助けとなるだろう」と同氏は話す。
学習と従業員体験の重視
ラーニングテクノロジーも優先事項に挙がっている。Accentureは労働者市場での競争激化に従業員体験の充実で対抗する。同社は従業員が、全く新しいスキルのトレーニングをできるようにした。
「当社は全ての学習を民主化した」と話すのは、英ダブリンを拠点とするAccentureでCHROを務めるエリン・シュック氏だ。「当社の従業員は、必要に応じて、いつでもどこでもどのデバイスでも、リアルタイムに学習できるようになった」と同氏は話す。
シュック氏によればここ2年間で、Accentureの45万人いる従業員のうち約30万人がこの学習システムを活用しているという。学習内容の一部には「自社の規模では採用できない最先端の技術分野」もある。
カンファレンスのパネリストが掲げた共通のテーマは「消費者のように発想するHRテクノロジーの必要性」だ。
The Walt Disney Companyでシニアエグゼクティブプレジデント兼CHROを務めるジェイン・パーカー氏は「HR部門の働きが、自社の従業員の仕事を改善する手助けになることが必要だ。重要なのはそのときに消費者の発想を持つことだ」と話す。
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