医療大手が医師の“IT疲れ”を解消するために取った方策とはIT化と業務効率化を同時に進める

EHR(電子医療記録)に関する、医療従事者の作業負担は増えつつある。IT化に伴う医師の疲弊を軽減するためのITツールを開発し、“ITをもってITを制する”ことを試みるKaiser Permanenteの事例を紹介する。

2019年06月06日 08時30分 公開
[Makenzie HollandTechTarget]
画像

 現代の医師は、個人の医療・健康情報を電子的に蓄積したEHR(電子健康記録)を調査し、治療に活用することができる。その作業が増えて過大な負担となり、医師の疲弊につながる場合があるという。

 米国最大の非営利HMO(会員制健康維持組織)であるKaiser Permanenteの医師、ラーフル・パリーク氏は2019年4月、米国遠隔医療学会(ATA:American Telemedicine Association)の年次カンファレンス「ATA2019」の講演で、次のように述べた。「医師が健康を維持し、やりがいをもって患者を治療するという健全な働き方を、ITが阻害してしまう場合がある」

 Kaiser Permanenteは、医師の疲弊を解消する対策を講じるために、“ITをもってITを制する”アプローチを取った。このアプローチについて詳しく説明する。

“ITリーダー”の任命

ITmedia マーケティング新着記事

news141.jpg

2度あることは3度あった GoogleのサードパーティーCookie廃止再延期にアドテク各社がコメント
Googleは2024年末までに完了する予定だったWebブラウザ「Chrome」でのサードパーティーCo...

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...

news130.jpg

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...