PC廃棄時の情報漏えいを防ぐ「データ消去ソフトウェア」の選定ポイントハードウェアを安全に廃棄する方法【後編】

産業廃棄物処理業者にハードウェアを受け渡す際の情報漏えいを防ぐためには、中身のデータを適切に消去しておくことが重要になる。そのための主要な手段である、データ消去ソフトウェアの選び方を紹介する。

2019年11月29日 05時00分 公開
[上田 奈々絵TechTargetジャパン]
画像

 ハードウェアの廃棄を産業廃棄物処理業者(以下、産廃処理業者)に委託する前に必ずしなければならないことは、ハードウェアが保持するデータの完全消去だ。産廃処理業者によって記憶媒体が粉砕されれば、データは復旧できない状態になる。だが廃棄処理業者にハードウェアを渡し、記憶媒体が粉砕されるまでの間にデータが流出する可能性がある。

 データの完全消去には、一般的にデータ消去の専用ソフトウェア(以下、データ消去ソフトウェア)を用いる。消去方式としては米国防総省(DoD)の規格に準拠した、消去用のデータを3回上書きする手法を採用する企業が少なくない。

 これに対して、デルでDell EMC製品の廃棄サービスを担当する代田和彦氏は、NIST(米国標準技術研究所)がガイドラインで定めた、1回上書きする手法で十分なケースもあると説明する。NISTは2001年以降に製造された、ストレージインタフェースに「ATA」を採用する15GB以上のHDDであれば、1回の上書きで十分だという見解を示している。「工数の観点から見ても、こちらの消去方式を採用した方が合理的なのではないか」(代田氏)

データ消去ソフトウェアの選定ポイント

ITmedia マーケティング新着記事

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。

news136.png

ジェンダーレス消費の実態 男性向けメイクアップ需要が伸長
男性の間で美容に関する意識が高まりを見せています。カタリナ マーケティング ジャパン...