統合エンドポイント管理(UEM)を「対応OS」「セキュリティ」で比較するコツUEM選定で重視すべき6つのポイント【前編】

「統合エンドポイント管理」(UEM)の選定時には6つの機能に注目すると、製品の特徴を見極めるのに役立つ。前編となる本稿は、6つの選定ポイントのうち2つを紹介する。

2019年12月13日 05時00分 公開
[Gary OlsenTechTarget]

 ここ10年で企業のスマートフォン導入が一般的になり、市場にはモバイルデバイスを管理するさまざまな製品が登場している。中でも新しい製品分野の一つが、幅広いデバイスを管理できる「統合エンドポイント管理」(UEM)製品だ。「モバイルデバイス管理」(MDM)製品の管理対象は基本的にはモバイルデバイスに限られるため、IT担当者は企業内の全デバイスを管理するために複数のツールを使わざるを得なかった。そこでUEM製品の出番となる。

 問題なのは、モバイルデバイスを管理する製品分野が、長きにわたって非常に複雑な足跡をたどってきたことだ。管理対象によってMDM、「モバイルアプリケーション管理」(MAM)、「モバイルコンテンツ管理」(MCM)などがあり、さらにそれらを包含した「エンタープライズモビリティ管理」(EMM)などさまざまな製品分野がある。一方から他方へとアップグレードする単純な道を歩んできたわけではない。製品分野間の違いを踏まえた上でUEM製品の導入を決めたとしても、各UEM製品を比較し、どれを使うべきかを判断するのは簡単なことではない。

 企業のIT製品購入担当者は、購入予定のUEM製品に何を求めているかを正確に把握し、メリットを生かせるようにする必要がある。主なUEM製品を以下に示す。

  • VMware Workspace ONE UEM Powered by AirWatch(VMware)
  • IBM MaaS360 with Watson(IBM)
  • Microsoft Intune(Microsoft)
  • MobileIronエンタープライズモビリティ管理(MobileIron)
  • BlackBerry Unified Endpoint Manager(BlackBerry)
  • Sophos Mobile(Sophos)
  • Citrix Endpoint Management(Citrix Systems)
  • SureMDM(42Gears Mobility Systems)
  • Desktop Central(ZohoのManageEngine部門)
  • Unified Endpoint Manager(Ivanti Software)

UEMの機能とベンダーの比較

 UEM製品の機能は次の6つのカテゴリに分類できる。前編となる本稿では1と2のポイントについて、前述の10製品を例に挙げて解説する

  1. 管理対象のOSとデバイス
  2. セキュリティとプライバシー
  3. デバイスの管理とライフサイクル
  4. アプリケーションとソフトウェアの管理
  5. 導入と登録
  6. IDおよびアクセス管理(IAM)

ポイント1.管理対象のOSとデバイス

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