「Azure SQL Data Warehouse」が刷新
Microsoftの「Azure Synapse Analytics」とは? BIや機械学習をより身近に
Microsoftが新たに発表したクラウドサービス「Azure Synapse Analytics」は、BIと機械学習のメリットをより容易に得られるようにする。現在はプレビュー段階にある同サービスの特徴を解説する。
Microsoftが、データウェアハウス(DWH)とデータ分析を1つのクラウドサービスにまとめた「Azure Synapse Analytics」を発表した。Azure Synapse Analyticsは、同社の年次ユーザーカンファレンス「Microsoft Ignite」の冒頭で発表された。現在はプレビュー段階にあり、正式版はまだ公開されていない。
Azure Synapse Analyticsは既存のBI(ビジネスインテリジェンス)製品の代替となるサービスではないと、Microsoftは説明する。Azure Synapse AnalyticsはBIソフトウェアの「Power BI」と機械学習サービス「Azure Machine Learning」の両方と連携して、分析とデータサイエンスの促進につながるデータ管理機能を提供する。結果として、組織がデータからインサイト(洞察)を引き出せる能力と、幅広いアプリケーションに機械学習を応用する能力の両方が向上すると、同社は説明している。
「イノベーションの次の波がここにはある」。調査会社Enterprise Strategy Groupの上級アナリスト、マイク・レオネ氏はそう解説する。「超大手ベンダー各社が、増大を続ける分析、ビッグデータ、AIベースサービスをもっとうまく連携させることを目指している」(レオネ氏)
Microsoftによると、Azure Synapse AnalyticsはDWHとデータレイクの両方を運用しながら、別々にクエリを発行することに伴う問題を解決する設計になっている。同社はAzure Synapse Analyticsを実質的にクラウド形式のDWHサービス「Azure SQL Data Warehouse」の進化における次の一歩と位置付ける。
機械学習をより使いやすく
BIの進化の中で、組織内のさまざまなシステム同士の連携は不可欠だ。分析の壁を取り払うというアイデアは「組織がデータから引き出すインサイトの次の段階に到達するためには不可欠だ」とレオネ氏は指摘する。構造化データと非構造化データをそれぞれ独立して使っている組織は少なくない。「こうしたサイロ(孤立した状態)は解体しなければならない」(同氏)
Azure Synapse Analyticsでは、ユーザーが構造化されたデータと構造化されていないデータを横断して参照できる。これはMicrosoftにとっては前進だが、必ずしも画期的なものではない。例えば分散SQLクエリ処理エンジンの「Presto」や、Prestoを内部エンジンとして採用する「Amazon Athena」は大規模のクエリを処理でき、Oracleは構造化データと非構造化データの両方のクエリオプションを提供する。
前述の通りAzure Synapse AnalyticsはAzure Machine Learningと連携し、機械学習を扱いやすくする。機械学習のような次世代技術を簡単に取り入れられるようにすることで、組織は「『未来に向かって自分たちのビジネスを継続的に転換させる軌道に乗っている』という安心感が持てる」とレオネ氏は話す。
Microsoftによると、いずれAzure Synapse Analyticsの正式提供を開始する時点では、ユーザー企業が安全な環境の中で、以前よりもっと迅速に複数のソースからデータを引き出すことが可能になる。同社のパートナーは引き続き、AccentureやAttunity(現在はQlik Technologiesの一部門)、Databricks、Informatica、Talendといったパートナーのエコシステムを利用できる。
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