Microsoftの「Azure Synapse Analytics」とは? BIや機械学習をより身近に「Azure SQL Data Warehouse」が刷新

Microsoftが新たに発表したクラウドサービス「Azure Synapse Analytics」は、BIと機械学習のメリットをより容易に得られるようにする。現在はプレビュー段階にある同サービスの特徴を解説する。

2019年12月13日 05時00分 公開
[Eric AvidonTechTarget]

 Microsoftが、データウェアハウス(DWH)とデータ分析を1つのクラウドサービスにまとめた「Azure Synapse Analytics」を発表した。Azure Synapse Analyticsは、同社の年次ユーザーカンファレンス「Microsoft Ignite」の冒頭で発表された。現在はプレビュー段階にあり、正式版はまだ公開されていない。

 Azure Synapse Analyticsは既存のBI(ビジネスインテリジェンス)製品の代替となるサービスではないと、Microsoftは説明する。Azure Synapse AnalyticsはBIソフトウェアの「Power BI」と機械学習サービス「Azure Machine Learning」の両方と連携して、分析とデータサイエンスの促進につながるデータ管理機能を提供する。結果として、組織がデータからインサイト(洞察)を引き出せる能力と、幅広いアプリケーションに機械学習を応用する能力の両方が向上すると、同社は説明している。

 「イノベーションの次の波がここにはある」。調査会社Enterprise Strategy Groupの上級アナリスト、マイク・レオネ氏はそう解説する。「超大手ベンダー各社が、増大を続ける分析、ビッグデータ、AIベースサービスをもっとうまく連携させることを目指している」(レオネ氏)

 Microsoftによると、Azure Synapse AnalyticsはDWHとデータレイクの両方を運用しながら、別々にクエリを発行することに伴う問題を解決する設計になっている。同社はAzure Synapse Analyticsを実質的にクラウド形式のDWHサービス「Azure SQL Data Warehouse」の進化における次の一歩と位置付ける。

機械学習をより使いやすく

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news205.png

博報堂が提唱 AIエージェントとの対話を起点とした新たな購買行動モデル「DREAM」とは?
博報堂買物研究所が2025年の購買体験を予測する「買物フォーキャスト2025」を発表し、AI...

news189.jpg

B2B企業の約6割が2025年度のWeb広告予算を「増やす予定」と回答
キーワードマーケティングは、2025年度のマーケティング予算策定に関与しているB2B企業の...

news179.png

生成AIの利用、学生は全体の3倍以上 使い道は?
インテージは、生成AIの利用実態を明らかにするための複合的調査を実施し、結果を公表した。