2020年02月17日 08時00分 公開
特集/連載

氾濫する機械学習アプリケーションの誇大宣伝と現実AIの企業導入の実際【前編】

多くのサプライヤーが機械学習アプリケーションを製品化し、誇大宣伝を繰り返している。だがユーザー企業はサプライヤーの思惑通りに踊る気はまだないようだ。

[Cath Everett,Computer Weekly]
iStock.com/kuppa_rock

 サプライヤーの売り込みとは裏腹に、機械学習の採用はまだメインストリーム化したとはいえない。

 451 Researchが実施した調査によると、これまでに何らかの形で機械学習ソフトウェアを業務に1つ以上実装している企業は5社に1社しかなく、20%の企業はまだ概念実証の段階にあるという。13%の企業が今後12カ月以内に、15%の企業が今後3年以内に機械学習の導入を予定している。だが、3割弱の企業では全く導入の予定がないことが分かった。

 興味深いことに、人工知能(AI)の導入を決めた企業の約38%がサードパーティーの機械学習パッケージを導入している。これに対し、オープンソースツールを利用して独自のアプリケーションを構築している企業は27%、サプライヤー固有のツールを利用して構築している企業は24%、サービスプロバイダーの機械学習対応ソフトウェアを利用している企業は11%だった。

 451 ResearchでAIアプリケーションおよびプラットフォーム部門のリサーチバイスプレジデントを務めるニック・ペイシェンス氏は、アプリケーションを用いた導入の人気が高い理由を次のように説明する。「機械学習アプリケーションの構築は難しく、多くのソフトウェア開発者がいまだにその方法を理解していない。またデータサイエンティストが不足しており、データサイエンティストの人件費が高騰している。その結果、大きなソフトウェア企業が多くのデータサイエンティストを確保し、他の企業の雇用が進まない状況になっている」

 問題なのは全般的なスキル不足だけではない。ユーザー企業にとっての最大の課題にはデータ収集、準備、品質の問題が関係する。AIベースの世界ではデータが全てだからだ。他の分野よりも「ガーベッジイン、ガーベッジアウト」(無意味なデータを入力すると無意味なデータが返される)という格言がよく当てはまる。

 サプライヤーは積極的に宣伝活動を行っているが、今後2年は採用が広がる可能性は低い。

 顧客が購入を決めるに当たってもう一つ課題がある。




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