「コンテンツ管理」システムは単なるドキュメント管理から、コラボレーションまで機能を広げている。もはや「常識」とも言える4種類のコンテンツ管理システムの役割をおさらいする。
何年も前、ペンと紙で記録した情報はファイルキャビネットや机の引き出しに保管していた。ドキュメントを紛失した場合、それは永久に戻ってこないものだった。アイデアを共有するには、ドキュメントにまとめて送付するか、面談または電話連絡をする必要があった。その後、さまざまな技術的進歩を経て、全てがデジタル化しつつある。
技術は急速に進化しており、企業はそれに追従する必要がある。もちろんペンと紙を使ってもいいが、クライアントと従業員の満足度を維持するには、ドキュメントをはじめとするコンテンツの活用を支援し、ライフサイクルを管理する「コンテンツ管理」プロセスの刷新が必要だ。コンテンツ管理システムがビジネスにどのように役立つかを理解するために重要な4つの用語について解説する。
「エンタープライズコンテンツ管理」(ECM)システムは、従業員、取引先、顧客の重要な情報を管理するためのシステムだ。エンドユーザーはECMシステムを使うと、ドキュメントを変換・整理したり、フォルダに情報をバックアップしたり、ファイルを表示・編集したりすることが可能になる。頻繁に変更が加わる情報を長期保存することもできる。
効果的なECMシステムの利点の一つは、職場の生産性の向上だ。管理が必要なコンテンツが社内に多数ある場合は、プロセスの合理化にECMシステムが役立つ。
「コンテンツサービスプラットフォーム」(CSP)システムは、エンドユーザーがあらゆる種類のコンテンツを利用して共同作業ができるようにするシステムを指す。CSPシステムとECMシステムが混用されることもあるが、両者は違うものだ。
CSPシステムは一般的にはSaaS(Software as a Service)であり、従業員はCSPシステムを利用してオフィスの内外からファイルにアクセスできる。CSPシステムは、ECMシステムを拡張し、ドキュメントだけでなく多くの形式のデータを管理し、従業員による日常のデータ共有を容易にする。CSPシステムには自動バージョン管理機能があるため、従業員はデータの最新バージョンにも、以前のバージョンにもアクセスできる。
「ファイル共有」システムを使用すると、ネットワークに存在する複数のエンドユーザーが同じコンテンツにアクセスして、表示、変更、コピー、印刷といった操作ができる。ただし全てのエンドユーザーが全てのファイルに同じアクセス権限を持っているわけではない。通常、ファイル共有システムには少なくとも1人の管理者がいる。
「コラボレーション」とは、2人以上のエンドユーザーまたはワークグループによるタスクの共同作業を指す。企業は企業向けソーシャルネットワーキングサービス(SNS)や企業イントラネットといったコラボレーションシステムを日常的に使用している。SaaS形式のコラボレーションシステムを導入すれば、従業員はオフィスの内外から共同作業できる。
ファイル共有システムでできることはネットワーク内のファイルの共有にすぎない。一方のコラボレーションシステムは、特定のプロセスにSNSの要素を組み込んだ業務用ソフトウェアの一種だ。コラボレーションをデジタル化することにより、エンドユーザーはそれぞれ異なる時間にドキュメントを操作できるため、常時コミュニケーションを取る必要がなくなる。
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