Appleシリコンで「iPhoneのように使えるMac」が誕生か?「Appleシリコン」がもたらす影響【後編】

「Mac」のCPUがIntel製の「Intel Core」シリーズからApple独自開発の「Appleシリコン」になることは、エンドユーザーにどのようなメリットをもたらすのか。専門家がCPU変更の影響を予想する。

2020年08月22日 05時00分 公開
[Mike GleasonTechTarget]

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 Appleは同社のクライアントデバイス「Mac」に使用するCPUを、現在のIntel製CPU「Intel Core」シリーズから、Armアーキテクチャベースの自社開発CPU「Apple Silicon」(Appleシリコン)に移行する。CPUの変更によって消費電力が減り、パフォーマンスが向上するという。同社は2020年内に、Appleシリコンを搭載した最初のMacを出荷する見通しだ。

 AppleはAppleシリコンに移行するメリットについて「消費電力の削減」と「パフォーマンスの向上」以外は明確にしていない。「Appleは従来のMacが搭載していたIntel Coreではできなかった素晴らしいことが、Appleシリコンでできるようになる可能性について、実際にはまだ何も言っていない」と、調査会社Forrester Researchのバイスプレジデント兼プリンシパルアナリストのフランク・ジレット氏は語る。

Appleシリコンが“iPhoneのようなMac”を実現?

 今後のMacは、スマートフォンと同じようなユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)になる可能性があるとジレット氏は予想する。「デバイスが電源を切った状態またはスリープ状態から素早く起動して、ほぼ即座に機能するようになるのではないか」(同氏)

 AppleはAppleシリコンを生かした施策を次々に打ち出すだろう。ただしそれを目にするのは「2、3年先になる」とジレット氏は予想する。Appleは、新しいハードウェアを発表する準備が整うまで、それを披露しない傾向があるからだ。

 類似する技術を用いたCPUがMacだけでなくスマートフォンの「iPhone」やタブレットの「iPad」といったApple製デバイスを横断して組み込まれるようになれば、デバイス間で一貫性のあるUXを実現できる可能性があると、フリーランスアナリストのエリック・クレイン氏は語る。

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