Nutanix、VMware、Dellを「新HCI」が追う 今後のメインストリームは?変わるHCIとベンダーの考え【前編】

「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)市場に注目すべき変化がある。NutanixやVMwareの動きに加えて、主要ベンダーを追う注目ベンダーの動向をまとめる。

2021年11月08日 05時00分 公開
[Dave RaffoTechTarget]

 「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)市場に変化がある。HCI製品の強化を図るベンダーもあれば、その真逆にかじを切ったベンダーもある。他に注目すべき点としては、コンテナ利用を前提にしたHCI製品が次々に登場していることだ。

2021年の活発な動向

 HCIと言えば、まず数社の名前が思い浮かぶだろう。

 NutanixはHCIのパイオニア的な存在だ。サーバ仮想化の草分けであるVMwareも、HCIを実現するストレージ仮想化ソフトウェア「vSAN」を提供している。Dell EMCはvSANを搭載した「Dell EMC VxRail」でサーバベンダーとしての実力を発揮している。

 これら3社はHCIの代表的なベンダーだ。一方で新たにHCI市場に参入したベンダーや、撤退したベンダーもある。

 2021年は活発な動きがあった。HCIベンダーのPivot3は、監視カメラ向けの事業をストレージベンダーのQuantumに売却した。QuantumはPivot3の監視カメラ向けの製品群を引き続き販売するが、Pivot3のHCIは販売しない。ストレージベンダーのNetAppは、ストレージとサーバを分離したHCI製品「NetApp HCI」の販売終了を発表した。

コンテナ向けのHCI

 IT業界のトレンドを踏まえたHCIの変化も起きている。その一つがコンテナに関係した動きだ。

 2021年後半にはIBMが「IBM Spectrum Fusion HCI」を販売開始する。IBM Spectrum Fusion HCIは仮想マシンではなく、コンテナのストレージを集約する。このHCIはサーバ仮想化で一般的に使われるVMwareのハイパーバイザーを使用せず、オープンソースの「KVM」を使った仮想化ソフトウェア群「Red Hat Virtualization」を使用する。特徴はコンテナオーケストレーター「Kubernetes」のディストリビューションである「Red Hat OpenShift」を組み込んでいることだ。

 IBM Spectrum Fusion HCIはストレージをコンテナ化するストレージソフトウェア「IBM Spectrum Scale」と、バックアップソフトウェア「IBM Spectrum Protect Plus」を搭載したアプライアンスとして提供する。同社はVMwareやDell EMC、Nutanixと競合する製品を手掛けるのではなく、下記のコンテナ向けストレージソフトウェアと同じ路線を進んでいる。

  • Pure Storageの「Portworx」
  • Robin Systemsの「Robin.io」
  • StorageOSの「StorageOS」
  • NetAppの「NetApp Astra」

 一方の古参のHCIベンダーも、HCIでコンテナ利用を可能にする製品を提供している。

  • VMwareの「VMware vSphere with Tanzu」
  • Nutanixの「Nutanix Karbon」
  • Cisco Systemsの「Cisco HyperFlex Application Platform」(Cisco HXAP)

などがその一例だ。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

狙うは「銀髪経済」 中国でアクティブシニア事業を展開する企業とマイクロアドが合弁会社を設立
マイクロアドは中国の上海東犁と合弁会社を設立。中国ビジネスの拡大を狙う日本企業のプ...

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。