テレワークによってPC需要やIT資産管理の優先度が増している。にもかかわらず、PCの販売台数は減少傾向にある。また、PCの成長は意外にもデスクトップPCにあるという。なぜなのか。
TechTargetとComputer Weeklyの共同調査「IT Priorities 2022」(2022年度のITの優先事項)では、調査対象(IT担当者158人)の40%がコロナ禍への対応としてエンドユーザーコンピューティングなどのデジタルワークプレースを優先事項にした。テレワークによって自宅で仕事ができる方法の重要性が高まり、その結果として調査対象の5分の1がIT資産管理を優先事項にしている。
だがGartnerの最新データによると、PCの販売台数は減少傾向にあるという。
以下の記述に誤りがありましたので、お詫びするとともに訂正致します。
誤:「Gartnerの北川美香子氏」
正:「Gartnerの北川美佳子氏」
Gartnerの北川美佳子氏(リサーチ部門ディレクター)は需要の変化について次のように述べている。「主要地域の経済回復とオフィス回帰にけん引され、ビジネスPCの需要は堅調を維持した。ただし半導体不足が引き続きノートPCの出荷を抑えたため、ビジネスPCの成長はデスクトップPCに集中した。コンポーネント不足は2022年後半まで続くと予想される」
この状況にもかかわらず、最新のモバイル端末(スマートフォン、タブレット、ノートPCなど)にリプレースすることが2022年の優先順位の4番目に挙がった。このことから、「Windows 11」の可用性が意思決定プロセスを左右する可能性が高い。既報の通り、TPM 2.0モジュールを搭載していない旧型のPCはWindows 11との互換性がない。「Windows 10」は2025年10月14日にサポートが終了する。IT部門は既存のPC資産がWindows 11の要求仕様を満たしていることを確認しなければならない。その結果が購入の意思決定を左右する。
デスクトップIT管理の点では、Windows 11とWindows 10はそれほど変わらない。Freeform Dynamicsの創設者デール・ビル氏はブログに次のように書いている。「Microsoftは軽量でシンプルなデスクトップOSという概念を消し去ろうとしている。Windows 11でもその傾向が強くなっている」
Windows 11でもWindows 10と同様のエンドユーザーコンピューティング管理プロセスが必要だ。同時に、コロナ禍によってビデオ会議、ユニファイドコミュニケーション、ソーシャルメディアツールの利用が急増している。ITの意思決定者にとってはチームコラボレーションを可能にすることが最優先事項だ。そのため、PC業界はコラボレーションをサポートするツールが重要な側面になることを認識しており、ノイズキャンセリングマイクやWebカメラを改善するなど、新たな機能をPCに装備している。
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