英国の競争・市場庁はAppleとGoogleの市場支配を改善するため、両社に4つの勧告を行った。両社はこの勧告を受け入れるのか。しかし、この勧告の内容では……。
英国競争・市場庁(CMA:Competition and Markets Authority)は、AppleとGoogleがモバイル端末で「悪癖のように支配力」を行使していると断定した。AppleとGoogleがその市場支配力を利用すれば、ほぼ自己完結型のエコシステムを生み出せる。その結果として、他の企業がこの市場に参入して競争することを極めて困難にしているという。
CMAのアンドレア・コスチェリ氏(最高責任者)は、AppleとGoogleがモバイル業界やエンドユーザーに対する支配力について次のように述べている。「その市場支配が英国の何百万人もの人々が大損する原因になることをCMAは危惧している」
「大半の人々は、スマートフォンの購入に際してAppleとGoogleを選択できることを知っている。だが、ルールは設定済みであることを忘れがちだ。アプリストアで入手できるモバイルアプリケーション(以下、アプリ)の決定からデフォルトブラウザを変更するのが難しいことまで、さまざまなルールが既に定められている。これによってイノベーションや選択肢が制限され、価格の高騰につながる恐れがある。いずれもユーザーにとっては好ましくない」
モバイル端末を購入すると、ユーザーは「iOS」か「Android」のエコシステムに加わることになる。「AppleとGoogleは、アプリやオンラインコンテンツをユーザーに提供する方法をコントロールできる。両社は競争の場を独自のサービスに誘導することも可能だ。Appleは『iPhone』や『iPad』では『App Store』以外のアプリストアを許可せず、iPhoneにもiPadにも『Safari』がプリインストールされている。大半のAndroid端末は『Chrome』と『Google Play』がプリインストールされている」
CMAはアプリ開発者にも注目し、開発者はアプリストアのアクセスについてもAppleとGoogleのルールに準拠しなければならず、過度の制限を受ける可能性があると判定した。開発者がアプリを配信するには、AppleやGoogleに30%の手数料を支払うといった条件を受け入れる必要がある。
セキュリティを確保してユーザーのプライバシーを守るには、こうした管理は必要だ。だがAppleとGoogleは、他のアプローチが可能であっても自社のサービスを強制し、有意義な選択肢を制限しているとCMAは懸念している。
CMAはモバイルエコシステムを開放してAppleとGoogleの支配力を減らすため、4つの勧告を行った。1つ目は、ユーザーがiOS端末とAndroid端末間の移行を希望するならば、機能やデータを失うことなく端末を交換できるようにすること。2つ目は、ユーザーがApp StoreやGoogle Play以外の方法によるアプリのインストールを容易にすること。これにはモバイル端末でのWebアプリのサポートも含まれる。
3つ目は、AppleとGoogleの決済システムに限定せず、ゲームクレジットやサブスクリプションなど、アプリ内購入の決済方法をユーザーが選択できるようにすること。
最後は、デフォルトブラウザをユーザーが選択できるようにすることだ。
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