Googleのセキュリティ向上策に不満の声 「2段階認証」はなぜ嫌われる?Googleセキュリティ強化策の効果と反発【後編】

セキュリティ強化を理由に、Googleは「Googleアカウント」の2段階認証を標準で有効にした。この取り組みに対して、一部のエンドユーザーは怒りの声を上げている。それはなぜなのか。

2022年03月17日 05時00分 公開
[Alexander CulafiTechTarget]

関連キーワード

Google | 認証 | セキュリティ対策


 Googleは2021年10月に、同社サービスのアカウント「Google Account」(Googleアカウント)1億5000万件以上に対して、2段階認証を標準で有効にした。同社のアカウントセキュリティ安全性担当ディレクターを務めるグエミー・キム氏は、その結果Googleアカウント侵害が減少したと説明する。

効果はあっても「2段階認証」に批判の訳

 有効なセキュリティ対策として、2段階認証は広く認められている。認証用のメッセージやアプリケーションなどを用いることで、アカウント侵害の防止効果を大きく高めることができる。

 2段階認証のデメリットは、エンドユーザーの手間が増えることだ。手間の増加は、むしろ2段階認証の無効化のニーズを高めてしまう可能性がある。Googleアカウントのヘルプでは、複数のエンドユーザーが2段階認証の標準での有効化を批判し、2段階認証プロセスを無効にする方法を質問している。

 Googleは2段階認証を標準で有効にした後に侵害されたGoogleアカウントについて、具体的な情報を公開していない。「可能な限り多くのGoogleアカウントに対して、2段階認証を有効化するように取り組みを進めている」と広報担当者は述べる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...