オペレーターなどのエージェント不足に悩むコンタクトセンター。物流を手掛けるDHL Supply ChainはUCaaS「Avaya OneCloud」を導入し、エージェントの定着や確保につなげている。同社の取り組みの中身とは。
郵便・物流企業Deutsche Postの物流請負部門DHL Supply Chainは、コミュニケーションベンダーAvayaのUCaaS(Unified Communications as a Service)「Avaya OneCloud」を導入したことで、オペレーターをはじめとするコンタクトセンターのエージェントの定着率を伸ばしている。UCaaSは、クラウドサービス形式のユニファイドコミュニケーション(UC)システムだ。
DHL Supply Chainは、IT企業や公的機関向けにコンタクトセンターサービスを提供している。同社によると、パンデミックにより、迅速でコスト効率の高いコンタクトセンターサービスに対する顧客の需要が高まった。
「カスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)の質が高いサービスに対する需要が、パンデミックの期間に急増した」と、DHL Supply Chainシンガポールクラスタの最高経営責任者(CEO)、ジェローム・ジレット氏は語る。ジレット氏によると、2019年から2021年にかけて、同社のコンタクトセンターにおけるエージェントの数は300%増加。この期間に同社はAvaya OneCloudを導入した。
コンタクトセンター業界にとって、エージェントの定着率は継続的な課題となっている。人工知能(AI)技術を採用したUCaaSを導入してコンタクトセンターを支援することで、「当社のコンタクトセンターのエージェント定着率は大きく上昇した」とジレット氏は付け加える。
Avaya OneCloudのセキュリティと拡張性を生かすことで「当社のコンタクトセンターサービスを他の市場にも展開することができる」とジレット氏は話す。同氏によるとDHL Supply Chainは近い将来、コンタクトセンターサービスの提供エリアを日本、韓国、オーストラリア、マレーシア、フィリピンへと拡大させる。
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