レガシーアプリケーションに新しい認証手段を導入することは難しいが、無理ではない。パスワードレス認証をレガシーアプリケーションに導入するには、どうすればよいのか。導入の際の注意点とは。
パスワードを利用しない認証手段「パスワードレス認証」の導入には、さまざまな課題がある。第1回「“パスワードのいらない世界”を職場だけじゃなく工場でも実現する方法」に続き、パスワードレス認証を実装する上で、企業が対処すべき課題を説明する。
パスワードレス認証への移行における複雑な課題の一つは、レガシーアプリケーションでパスワードレス認証を有効に機能させることだ。利用できる認証手段がパスワード認証だけのレガシーアプリケーションは少なくない。
企業がパスワードレス認証を使う中で、パスワード認証を組み込んでいるレガシーアプリケーションを稼働させるには何をすべきか。「パスワード認証を回避する仕組みを、レガシーアプリケーションごとに作成する必要がある」と、システム管理ツールベンダーIvanti Softwareで製品管理担当バイスプレジデントを務めるクリス・ゲトル氏は助言する。
レガシーアプリケーションでパスワードレス認証を利用する手段を提供するベンダーも存在する。だがこうした変更は、さらなる複雑化を招く恐れがある。企業の選択肢の一つはパスワードを暗号化して保管する「パスワードボールト」(パスワード保管庫)を利用することだ。パスワードボールトは、企業のパスワードレス化を実現するとともに、パスワードの使い回しを減らす助けとなる。
パスワードレス認証への移行において、レガシーアプリケーションに依存していない企業は、レガシーソフトウェアを使っている企業よりも有利だ。「クラウドなどの新しい技術を積極的に使用する企業が、真っ先にパスワードレス化を達成する」とゲトル氏は予想する。特にスタートアップ(新興企業)について、同氏は「完全なパスワードレス認証を全社的に実現する、絶好のチャンスに恵まれている」と評価する。
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