エクスプローラーのタブ機能をWindowsユーザーは待望していた。Windows 10がこのタブ機能を搭載することはなかったが、「Windows 11」で実現する可能性が出てきた。具体的にどのような状況なのか。
「Windows 10」でお蔵入りになっていた、エクスプローラーの「タブ機能」の開発が復活した。「Windows 11」の開発者向けプレビュー版「Windows 11 Insider Preview Build 22572」は、エクスプローラーのタブ機能を備えている。ただしこの機能は、通常は無効化された状態だ。エクスプローラーのタブ機能はWindowsユーザーが待望していたにもかかわらず、Windows 10が搭載することはなかった。
Microsoftが2022年3月上旬に公開したWindows 11 Insider Preview Build 22572は、エクスプローラーのタブ機能が使えるようになった。例えば「ダウンロード」と「ドキュメント」のフォルダをエクスプローラーのタブとして同時に開くことができれば、フォルダを切り替える作業が簡単になり、ユーザーの生産性は向上する。
このタブ機能は、Windows 10の開発段階ではMicrosoftが「Sets」と呼んでいたものだ。Microsoftは2017年にWindows 10のプレビュー版でこの機能のテストを開始したが、結局は搭載を見送ることになった。それがWindows 11 Insider Preview Build 22572で復活したわけだ。
ただしMicrosoftは、Windows 11 Insider Preview Build 22572について解説するブログで、エクスプローラーのタブ機能に言及していない。同社はこのタブ機能を同プレビュー版で有効化していないからだ。
アプリケーション開発者のラファエル・リベラ氏は、エクスプローラーのタブ機能が搭載されたことを発見し、その存在を証明する画像をソーシャルメディア「Twitter」に投稿した。「これはユーザーが待ち望んだ機能だ。開発が立ち消えになったとき、ユーザーはがっかりした」と、リベラ氏は米TechTargetの取材に答えた。
別の開発者もこのタブ機能について報告した。その報告によれば、エクスプローラーでタブの数が増えて表示し切れなくなる場合、エクスプローラーに矢印が表示され、それをクリックすると非表示になったタブが見えるようになるという。
Windows Insider Program(Windowsのプレビュー版を利用できる開発者向けプログラム)の参加者がこのタブ機能をWindows 11 Insider Preview Build 22572で使うには、ひと手間必要だ。無効化された機能を有効化するツール「ViveTool」を使うことで、タブ機能が利用できるようになる。ViveToolはソースコード共有サービス「GitHub」で公開されている。
Microsoftは、2018年に公開した「Windows 10 Insider Preview Build 17618」に関するブログ記事で、Setsについて「必要なファイルをワンクリックで探し出すことで、ユーザーの生産性を高める機能」だと説明していた。Windows 10では、Windows 10 Insider Preview Build 17618がエクスプローラーのタブ機能を試験提供する最後のプレビュー版になった。同社がこのタブ機能を封印して以来、ユーザーはTwitterをはじめとしたソーシャルメディアで不満の声を上げていた。
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