メタバースで「土地」を購入する前に考えたい“責任問題”とは?メタバースを安全に活用する方法【第3回】

メタバースには、主要技術である仮想現実(VR)技術や拡張現実(AR)技術にまつわるセキュリティリスクがある。それは何なのか。リスク回避のヒントも含めて紹介する。

2022年08月29日 05時00分 公開
[Ashwin KrishnanTechTarget]

 「メタバース」(巨大仮想空間)を技術面で支えるのは、仮想現実(VR)技術と拡張現実(AR)技術だ。メタバースを安全に利用するには、一般的なセキュリティ課題に加え、VR/VR技術にまつわるセキュリティ課題も考慮しなければならない。それは何なのか。主要な11個の課題のうち、4個を紹介する。

1.仮想的な「資産」に対する責任の明確化

 ユーザーがメタバースで、土地をはじめとした仮想的な資産を購入したり、レンタルしたりする場合、責任についてさまざまな検討事項が生じる。主な検討事項は下記の通りだ。

  • 土地への立ち入りを禁止・許可するのは誰か
  • 土地の所有者は、立ち入りの権限を与える決定権限を持っているかどうか
  • 土地の内部で何が起きているかを把握できるかどうか
  • 金融取引や違法な取引がされている可能性はあるかどうか

2.身元確認手段の確立

 メタバースでは、ユーザーは自分の身元を証明したり、相手の身元を確認したりすることは難しい。メタバース内でVR/AR技術を用いた遠隔医療を実施する場合、例えば以下を検討する必要がある。

  • 患者はどうすれば、話し相手が本当に医療従事者であることが分かるのか
  • メタバース運用企業は医師を名乗るユーザーに対して、他ユーザーの診察を許可する前に、医師の資格をどう確認するのか

3.運用企業の信頼性確保

 VR/AR技術によってメタバースを作り上げているのは、その運用企業だ。そのためユーザーは、セキュリティに関してメタバース運用企業に依存している。黎明(れいめい)期にメタバースを活用した企業の中には、データ保護をメタバース運用企業に任せざるを得ないことを問題視する向きがある。

4.説明責任の明確化

 仮想的な資産に関する詐欺や、アバター(仮想キャラクター)に対するハラスメント(嫌がらせ)がメタバース内で発生した場合、メタバース運用企業に説明責任(アカウンタビリティー)があるのだろうか。その答えは、まだ明確ではない。


 第4回は、仮想現実のセキュリティ課題「第2弾」と、拡張現実のセキュリティ課題を取り上げる。

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