メタバースには、主要技術である仮想現実(VR)技術や拡張現実(AR)技術にまつわるセキュリティリスクがある。それは何なのか。リスク回避のヒントも含めて紹介する。
「メタバース」(巨大仮想空間)を技術面で支えるのは、仮想現実(VR)技術と拡張現実(AR)技術だ。メタバースを安全に利用するには、一般的なセキュリティ課題に加え、VR/VR技術にまつわるセキュリティ課題も考慮しなければならない。それは何なのか。主要な11個の課題のうち、4個を紹介する。
ユーザーがメタバースで、土地をはじめとした仮想的な資産を購入したり、レンタルしたりする場合、責任についてさまざまな検討事項が生じる。主な検討事項は下記の通りだ。
メタバースでは、ユーザーは自分の身元を証明したり、相手の身元を確認したりすることは難しい。メタバース内でVR/AR技術を用いた遠隔医療を実施する場合、例えば以下を検討する必要がある。
VR/AR技術によってメタバースを作り上げているのは、その運用企業だ。そのためユーザーは、セキュリティに関してメタバース運用企業に依存している。黎明(れいめい)期にメタバースを活用した企業の中には、データ保護をメタバース運用企業に任せざるを得ないことを問題視する向きがある。
仮想的な資産に関する詐欺や、アバター(仮想キャラクター)に対するハラスメント(嫌がらせ)がメタバース内で発生した場合、メタバース運用企業に説明責任(アカウンタビリティー)があるのだろうか。その答えは、まだ明確ではない。
第4回は、仮想現実のセキュリティ課題「第2弾」と、拡張現実のセキュリティ課題を取り上げる。
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