大変な思いをして「Windows 11」へのアップグレードを済ませた後、新たな問題が発生することがある。こうした問題の原因になり得るのが、Windows 11そのものの不具合だ。これまでにあった主な不具合を整理しよう。
MicrosoftのクライアントOS「Windows 10」から「Windows 11」へのアップグレードを済ませたIT担当者は、しばしばWindows 11がWindows 10と同じように動作しない問題に直面することがある。その原因が、Windows 11そのものの不具合であることは珍しくない。これまでに、どのような不具合があったのか。
Windows 11には、SSDやHDDといったストレージのデータ書き込み速度の低下を招く不具合が存在した。Windows 11のファイルシステムである「NTFS」に備わる「USN(更新シーケンス番号)ジャーナル」が有効の場合に、書き込み速度が低下する恐れがあった。USNジャーナルは、ファイルやフォルダに対する変更履歴を記録する機能だ。
USNジャーナルが有効の場合、Windows 11ではストレージの書き込み操作のたびに不要な処理が発生していたという。一部のエンドユーザーからは、書き込み速度がほぼ半分に低下したとの声があった。
Windows 11の公開当初には、ファイル管理ツール「エクスプローラー」にメモリリークの不具合が見つかっていた。メモリリークとは、プログラムが一度確保したメモリ領域を解放せず、使用可能なメモリ容量が減り続けることだ。メモリリークの不具合により、Windows 11ではエクスプローラーを開いている間、OSやアプリケーションの動作速度が低下する可能性があった。
一部のエンドユーザーからは、Windows 11のエクスプローラーの設定項目をクリックした後に、動作に遅延が発生するとの報告があった。ファイルやフォルダのアイコンを右クリックしたときに、画面がちらつくという声も上がっていた。
Microsoftはこれらの不具合を修正済みだ。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
NECの社内ITが運用の「サイロ化・属人化」から脱却できた“決め手”とは? (2025/6/12)
生成AI時代のPCの選び方 価格だけでは見えない「AI PC」の価値とは (2025/5/15)
デザイン性も機能性も“インカム越え”? 進化した接客用連絡ツールの特徴は? (2025/4/14)
低コストで障害の原因を容易に特定、アプリ監視を改善する注目手法とは (2025/4/8)
DX推進に向かうにはまず守りの業務の改善から (2025/3/6)
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...