2024年3月、システム障害により世界各地でMcDonald'sの注文ができなくなっていた。同社によれば、その原因は攻撃ではなかった。何がシステム障害を引き起こしたのか。
ファストフードチェーンを世界中に展開するMcDonald's(マクドナルド)は2024年3月中旬、システム障害によって一時の営業停止を余儀なくされた。同社はシステム障害の原因について「攻撃ではない」と説明する。何がシステム障害を引き起こしたのか。
McDonald'sによると、システム障害の原因は外部ITベンダーがシステム設定を変更した際に生じたミスだった。「攻撃を受けた疑いは一切ない」と、同社エグゼクティブバイスプレジデント兼グローバルCIO(最高情報責任者)のブライアン・ライス氏は述べる。
2024年3月15日(英国時間、以下同じ)、最初にシステム障害が観測されたのはオーストラリアだった。その後、英国など他国にも影響が及んだ。システム障害によって店舗やオンラインでの注文ができなくなったとMcDonald'sは説明する。障害発生後、同社は利用客や従業員、フランチャイズ加盟店に謝罪した。
今回のシステム障害によってMcDonald’sが一時の営業停止を余儀なくされたのはオーストラリアや英国に加え、ドイツ、日本、ニュージーランド、米国などだ。数千店の店舗が影響を受けたとみられる。
McDonald’sは外部ITベンダーによるミスについて、具体的な内容は明らかにしていない。同社はシステムをGoogleのクラウドサービス群「Google Cloud」に移行中だ。通信社Associated Press(AP通信)によると、今回のシステム障害はGoogle Cloudへの移行とは無関係であることを確認した。
今回のシステム障害を受け、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)には利用客や従業員から不満の声が寄せられた。Burger King(バーガーキング)はX(旧Twitter)の同社公式アカウントで、McDonald’sのブランドスローガン「i'm lovin' it」にちなんで「Not loving IT」(ITは好きではない)と冷やかした。
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