どれほど注意していても、予想外のシステム障害は発生するものだ。だがその影響を最小限に抑えることはできる。システム障害を起こす主な要因と対策を理解し、予想外への備えを盤石にしよう。
セキュリティベンダーCrowdStrikeが引き起こした大規模な「Windows」障害など、影響が広範に及ぶシステム障害が相次いでいる。こうしたシステム障害はなぜ発生するのか。完璧な予防は不可能だとしても、影響を最小限に抑えるためには何をすればよいのか。企業が理解しておくべきシステム障害の原因と、効果的な対策を解説する。
IT史上のシステム障害は、さまざまな要因が元になって発生してきた。障害が発生する一般的な原因を以下に挙げる。
完璧な人間は存在しない。単純なミスや見落としによって、大規模なシステム障害が起きることはよくある。ネットワークやハードウェアの設定ミス、ソフトウェアのバグや不具合は、システム障害の元になり得る一般的なヒューマンエラーだ。
想定外のシステム障害は、ハードウェアの故障で起こることがある。停電や自然災害も、ハードウェアに影響を及ぼす可能性がある。
インターネットでの不審な動きには警戒が必要だ。DDoS(分散型サービス拒否)攻撃や不正アクセス、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃といったサイバー攻撃は、予想外の状況で発生する場合がある。
予期しないシステム障害に対して、完全に備えることは不可能だ。ベンダーとエンドユーザーの両方が対策を講じることで、より効果的なリスク軽減が可能になる。以下に主な対策を列挙する。
完璧ではなくても、冗長性を確保し、自動的にバックアップインフラに切り替えるフェイルオーバーシステムを構築しておこう。障害の可能性がある事象を検出するアラートシステムや、システムのモニタリングも効果的だ。
緊急対応計画は、事前に十分なテストをしておくことが重要だ。システム障害はIT部門だけではなく、企業全体に影響を与える可能性があるため、全社的な合意の下に計画を策定すべきだ。
システム障害に備えて、即座に参照できるオフラインリソースやバックアップデータを用意しておくことは欠かせない。障害発生時に利用可能なバックアップインフラを準備すると同時に、定期的なデータバックアップを実施するとよい。
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