2013年02月15日 08時00分 UPDATE
特集/連載

米Microsoftの成功と失敗を振り返る【中編】「Surface Phone」は登場するか、問われるMicrosoftのモバイル戦略

米Microsoftにとって2012年は「Surface」でタブレット市場に本格的に参入した年だった。だが「Windows Phone 8」と同様にその成否は不透明だ。ヒットさせる鍵とは。

[Ed Scannell, Jeremy Stanley, Matt Gervais, Toni Boger,TechTarget]

 本連載ではIT業界に大きな影響力を持つ米Microsoftの2012年における注目すべき展開や興味深い出来事をピックアップする(前編記事:「Office 365」に相次ぐ障害、ユーザーの信頼をどうつかむか)。

「デバイスとサービスの企業」を宣言

 スティーブ・バルマーCEOは2012年10月、Microsoftは今や「デバイスとサービスの企業」であると述べた。これは特に驚くようなことではないが、それを公に宣言したというのは劇的な出来事のようにも思える。バルマー氏のメッセージの本質は「Microsoftの将来はWindowsOfficeの向こうにある」というものだ。年商690億ドルの大半を両製品ファミリーで稼いでいる企業にとって、これは恐ろしいシナリオだ。

 しかし同社は既に、「Surface」でこの新世界に足を踏み入れた。加えて、「Windows Phone 8」とデスクトップ用の「Windows 8」は極めてサービス指向型のOSであり、「SkyDrive」や「Office 365」などの製品との結び付きが強い。また、以下でも述べるように、同社は「Windows Azure」の開発をさらに強化し、広範な種類の端末にクラウドサービスを提供できる強力なプラットフォームに仕立て上げる考えだ。

Microsoft製タブレットの登場

 Microsoftは2012年、ハードウェア事業の新たな展開を目指し、「Surface」タブレットを投入した。Microsoftの従来のハードウェア製品としては、マウス、キーボード、Xboxなどがよく知られている。しかし同社はこれまで本格機能を備えたコンピュータを販売したことはなく、この分野では常にハードウェアOEMに依存してきた。

 2機種のSurfaceタブレットは、テレビでの大々的な宣伝攻勢のおかげでまだ命脈を保っているが、Microsoftは売り上げに関する具体的な数字を公表したくなさそうだ。このため、同製品の販売状況をめぐってさまざまな臆測が飛び交っている。IT専門家の評価も決して芳しいものではない。「ソフトウェアの動作速度が遅いこと、そしてレガシーアプリケーションがそろっていないことが、ハードウェアの魅力を損ねている」というのが専門家の意見だ。

現状は期待外れ

 どうやらSurfaceタブレットは出足でつまずき、広範な支持を得られていないのが現状のようだ。Windows Phone 8も当分、スマートフォン市場で2けたのシェアを獲得できる見込みはなさそうだ。

 だが、結論を出すのはまだ早いのかもしれない。ARMプロセッサを搭載したWindows RTベースの廉価版ではなく、間もなく登場する「Surface for Windows 8 Pro」(Surface Pro)に望みがあると指摘する人もいる。また、最初の2機種に続いて2013年後半にも登場する予定の後継製品にも期待が持てそうだ。

目立たないWindows Phone 8の利点

 Microsoftは「Windows 8」の適応性の広さを生かし、モダンな外観を誇る新バージョンの「Windows Phone 8」をリリースした。Windows 8ベースのSurfaceと同様、Windows Phone 8も2012年のクリスマス商戦では大々的な宣伝が繰り広げられた。しかしやはりSurfaceと同様、その成功の可能性はまだ見えてこない。

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