とにかく試してみることだ。それで正しい方向に向かえば、さらにやってみる。もしできなければ、別のことをやればいい。
毎週何千ものプロジェクトが頓挫していくのはなぜだろう。わたしたちは自分のプロジェクトとその環境で何が起きているかがつかめないのに、まるで未来を予言できる超能力があるかのように振る舞っているのが現実だ。われわれは愚か過ぎて現実が理解できない。
ではどうしたらいいのか。ガントチャートが作成できないというのなら、何が残っているのか。
作りたければガントチャートを作ればいい。問題なのはチャートではない。現実がそのチャート通りに進むと考えてしまうあなただ。言っておくが、チャートはただのコミュニケーションの道具にすぎない。ただのアイデアであって、不可侵なものでも何でもない。
自分も人間だと認めていいのだ。タスクが最終的にどうなるのかはっきり分からないからといって恥じることはない。とにかく試すこと、実験すること、試行錯誤だ。とにかくやってみて、どうなるか見極めることだ。それで正しい方向に向かうことができれば、さらにやってみる。もしできなければ、別のことを試せばいい。
この解決策は実に単純だ。しかしどうも、「実験すること」は魅力を失ってしまった。「マネジメント」は不確実性を許さない。クオリティばかりあげつらう風潮も、「欠陥ゼロ」「最初からうまくやる」といったたわ言ばかりで助けにならない。これはただ、着手する前に考える必要があるという意味であり、やり直す必要がある人間はみんなダメだという意味ではない。フレデリック・ブルックスでさえも、著書『人月の神話』の中で「従ってマネジメントの問題は、試験システムを構築してそれを捨てるかどうかではない。とにかくやることだ」と書いている。捨てるために計画しろというのがブルックスのアドバイスだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
トラフィック1300%増、生成AIがEコマースを変える
アドビは、2024年のホリデーシーズンのオンラインショッピングデータを公開した。
「ドメインリスト貸し」は何がマズい? サイトの評判の不正使用について解説
「サイトの評判の不正使用」について理解し、正しい対策が取れるにしましょう。
代理店にもAIにも「丸投げ」はダメ 成果報酬型マーケティングを成功させるポイントは?
「成果報酬型マーケティング」を実現する上でインターネット広告業界が直面する課題とは...