ネットワンとブロケードは、IP/SAN製品のインテグレーション・販売について戦略的な業務提携を発表。仮想化環境・クラウドのインフラ構築のための検証ラボも共同で運営する。
ネットワンシステムズ(以下、ネットワン)とブロケード コミュニケーションズ システムズ(以下、ブロケード)は9月1日、国内での製品販売にかかわる両社の業務提携について説明を行った。ブロケード製品の営業展開を目的とした事業提携としては国内最大規模となる。ネットワンは日本でのクラウドコンピューティング・データセンター市場の成長をにらみ、ブロケードのLAN/SAN製品群を利用した包括的なネットワークインテグレーションを手掛ける。
今回の戦略的提携において、ネットワンはブロケード製品の販売・インテグレーションから保守や技術者教育までを一括して行い、ブロケード側は営業・技術支援、システム検証などでバックアップする。販売形態は直販およびチャンネルパートナー経由での間接販売となり、10月よりブロケードとの共同販促プログラムも実施する。ネットワンは今後3年間で300億〜350億円規模の売り上げを目指すとしている。
さらに、両社が有するマルチベンダー環境のラボ施設をVPN接続した仮想的な検証ラボ「バーチャルクラウドラボ(VCL)」を年内に構築する予定。サーバやストレージ機器で構成する仮想化環境やネットワーク機器の相互接続性など、クラウド環境で重要となる技術検証を実施する。
大手ネットワークインテグレーターであるネットワンは、キャリアやサービスプロバイダー向けにシスコシステムズやジュニパーネットワークスといった、ブロケードの競合ベンダーの製品も手掛けている。「ネットワークはマルチベンダー環境であることが前提。シスコ製品なども含めてトータルでユーザーニーズに応える」(ネットワンシステムズ代表取締役社長の吉野孝行氏)
同社はこれまで、ブロケードが買収したファウンドリーネットワークスのIP/スイッチ製品などは販売していたが、ストレージ関連のインテグレーションは行っていなかった。世界市場で大きなシェアを持つブロケードのSAN製品を扱うことで、SANのノウハウも吸収したい考えだ。
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