データ品質問題による損失発生を防ぐには損失額1億ドルを超える企業も

米Gartnerの調査によると、企業はいまだにデータの不備が原因で多額の損失を出している。

2009年09月18日 08時00分 公開
[Jeff Kelly,TechTarget]

 データ品質ソフトの利用は過去最高に達しているが、企業が自ら認めている通り、いまだにデータの不備が原因で多額の損失を出していることが、最近の調査で明らかになった。

 調査会社米Gartnerの調べによると、データ品質の問題に起因する損失は平均的な組織で年間820万ドルに上る。調査対象となった140社のうち22%ではデータ品質の問題に起因する年間損失額を2000万ドルと見積もっており、1億ドルを超す企業も4%あった。

 この損失のほとんどは、従業員の生産性の低下によるものだ。データが不正確なことに気付いた従業員は、その穴埋めをしたり、業務用アプリケーション、分析用アプリケーションの両方を使う際の対応策を講じたりする必要に迫られると、Gartnerのアナリスト、テッド・フリードマン氏は解説する。

 しかし、データ品質ツールが普及していなければ、損失はさらに増えていたかもしれない。Gartnerによると、データ品質ツール市場は2008年に26%拡大して4億2500万ドル規模となった。

 データ品質ツールを利用している企業の多くは、ビジネスインテリジェンス(BI)データウェアハウス(DW)以外のプロジェクトにも導入し始めていることも調査で分かった。以前はデータ品質ツールの利用といえばBIとDWが主流だった。

 「同ツールは安いものではないので、複数の用途に用いるのは理にかなっている」とフリードマン氏は言う。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...