先進的なMicrosoft Exchange Server(以下、Exchange)管理者たちは、近く登場予定の「Microsoft Office 365」(以下、Office 365)に期待を寄せているが、その一方で、こういったサービスに否定的なスタンスをとる管理者たちは、自身のキャリアの将来を閉ざすことになるだろう。
先ごろラスベガスで開催された「DevConnections」カンファレンスにおいて、Exchange分野のMicrosoft MVP受賞者であるトニー・レッドモンド氏は、「Exchange管理者としてしか自分の将来を見ていないITマネジャーは駄目だ。多くのExchange利用企業がホステッドメッセージングサービスの検討を始めようとしている」と述べた。レッドモンド氏によると、クラウドとOffice 365を受け入れ、これらについて勉強するExchange管理者が生き残れるという。
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Office 365はMicrosoft Officeデスクトップスイートと「SharePoint Online」「Exchange Online」「Lync Online」を1つのパッケージにバンドルした製品だ。Microsoftでは、年内にOffice 365のリリースを予定している。
意欲と能力を持ち合わせているExchange管理者はOffice 365の管理者になれる。Office 365のサポートでは、バックアップとリカバリ、パッチ管理、ウイルスとスパムの防止といったサービスが提供されるが、メッセージングと記録の管理、送受信ルール、電子メールに含まれる免責条項、記録保持ポリシー、ロール管理などを担当する社内管理者は今後も必要とされる。
では、Exchange管理者はOffice 365にどう備えればいいのだろうか。台湾のPlanet Technologiesでエンタープライズインフラアーキテクチャを担当するExchange MVPのマイク・クローリー氏は、Office 365 Technical Blogを定期的にチェックするようアドバイスしている。
ITスタッフはOffice 365でユーザープロパティを修正するために、Windows PowerShell(以下、PowerShell)のリモート操作に精通する必要があるという専門家もいる。PowerShellコマンドを利用すれば、自社開発アプリケーションの移行も可能だ。クローリー氏は、DevConnectionsの別のセッションで、「PowerShellを使えばOffice 365への移行に向けてActive Directoryを準備できる」と指摘した。
さらに同氏によると、カナダのResearch In Motion(RIM)製のスマートフォン、BlackBerryのユーザーを抱えている管理者にとっては、Office 365の登場は歓迎すべきことだという。同製品では、現在のBlackBerryユーザーに無償ライセンスが提供されるからだ。RIMもクラウドベースの「BlackBerry Enterprise Server(BES)」サービスを提供する予定だ。
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