「Japan IT Week 2012春」リポート
センサー情報を業務に生かす「M2M」に注目集まったJapan IT Week 2012春
IT関連の総合展示会「Japan IT Week 2012春」。本稿は、同イベントの中から、ネットワーク関連の展示内容を紹介する。注目すべきは「M2M」に関する展示だ。
2012年5月9日~11日の3日間、東京ビッグサイトで開催されたIT関連の総合展示会「Japan IT Week 2012春」。クラウドやスマートフォンなど12の専門展示会からなる同イベントには、企業システムを支えるネットワーク関連の製品/サービスについても多くの展示があった。
本稿は、Japan IT Week 2012春で開催された12の展示会の中から、ネットワーク関連の注目展示をピックアップして紹介する。
「M2M」に各社が注力
ネットワーク関連の展示の中で、来場者の注目を特に集めていたのが「M2M(Machine to Machine)」だ。M2Mは、センサーなどで取得した機器の情報をインターネット経由で収集し、情報分析などに生かす仕組みのこと。従来は建築機器の運用保守や交通機関の運行制御などのために利用されてきたが、最近は無線通信やセンサー技術の普及により、M2Mの裾野が広がりつつある。
今回のJapan IT Weekで、M2Mに特化したイベントである「ワイヤレスM2M展」がスタートしたのも、M2Mに対する関心の高まりを反映した動きだといえる。
3G回線の活用でM2Mのハードルを下げる
M2M導入のハードルを下げる要因の1つとして、携帯通信事業者が提供する3G回線の通信サービスの普及が挙げられる。従来のM2Mは、機器によって異なる通信方式や通信経路を採用する場合が多く、通信費用も高額になることが多かった。3G回線は、こうした通信手段と比べて低コストで利用できる。
NTTドコモが展示していたのは、綜合警備保障の法人向け防犯サービス「ALSOK-GV」で利用されているリモート警備システムだ。ALSOK-GVの顧客施設に、監視用の画像センサーとNTTドコモの3G回線を使った通信装置を設置。異常発生時に、施設内の状況をリアルタイムで送信する仕組みである(写真1)。
シンガポールテレコム・ジャパンは、M2Mに必要なシステムの構築/運用支援サービスである「SingTel M2M」を展示。3G回線のSIMを管理する管理者用のWeb画面を用意するのが特徴だ。契約した各SIMのデータ通信量や在庫、料金プランなどを、Web画面からユーザー企業自ら確認できる(写真2)。3G回線は、日本国内ではNTTドコモやソフトバンクモバイルのローミング通信を利用する。
M2Mで利用するスマートフォンのセキュリティ対策
センサー情報の取得や送信用の端末として、スマートフォンなどのスマートデバイスを活用したいという声もあるだろう。日本ベリサインは、M2Mの通信装置としてAndroid搭載のスマートフォンを利用する際の安全性確保を目的としたサービス「ベリサイン セキュアM2Mソリューション」を参考出展した。
セキュアM2Mソリューションでは、デバイス証明書の提供に加え、「FeliCa」などの近距離無線通信技術を利用した情報収集用デバイスの導入を実施する。日本ベリサインは自社単独ではなく、パートナーとの協業でセキュアM2Mソリューションを提供する予定だという。
センサーデータを建築の健全性評価に生かす
M2M関連の展示は、ワイヤレスM2M展の併設展にも幾つかあった。例えばクラウドに関する展示会「第3回クラウド コンピューティングEXPO春」に出典したNTTデータは、センサー情報の集約/分析システムや業務活用アプリケーションを構築するサービス群「Xrosscloud」を展示していた。
ブースには、Xrosscloudの1つであるセンサーデータの収集/配信基盤構築サービス「Sensor Spider」を展示。展示会当日は建築物の監視を想定したデモを紹介し、来場者の注目を集めていた(写真3)。住宅やビルに設置したセンサーで建物の振動を検知し、建物の健全性評価に役立てる。
ネットワーク管理製品にも注目
M2Mだけでなく、ネットワークの大規模化で重要性が高まりつつあるネットワーク管理などの運用管理製品についても幾つか展示があり、ブースのデモに見入る来場者が多くいた。コムスクエアのネットワーク監視製品「パトロールクラリス」に加え、日立製作所の「JP1」やオープンソースの「Zabbix」などの統合管理製品が展示されていた。
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