多くの企業が利用している一方で、カスタマイズされるケースが多い販売管理モジュール。今後の製品選びのポイントになるのは受注処理速度などのパフォーマンスだ。
販売活動をする企業に欠かせないのが販売管理システムだ。ERPのモジュールとしても提供されている。各企業は時間をかけて自社の販売管理プロセスを洗練させてきた。独自のプロセスを持つ企業も多い。そのため、財務会計や人事給与と異なり、販売管理システムでは自社のプロセスに合わせるためのアドオン開発やカスタマイズが行われる割合が高い(参考記事:読めば分かる! ERPの販売管理・購買管理)。このような状況でERPの販売管理モジュールをどう選ぶべきか。プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のシニアマネージャー 竹内秀行氏にポイントを聞いてまとめた。
アドオン開発やカスタマイズが多いだけに販売管理モジュールの導入では、プロジェクトの失敗事例が多いという。カットオーバーできてもアドオンのエラーが多く、結局は手作業で行わざるを得ないというシステムもある。プロジェクトを成功させ、システムを高品質にするには、機能が検証されている標準機能をできるだけ使うことが重要だ。独自に開発するアドオンやカスタマイズはバグを生む可能性が高い。ユーザー企業側も既存の販売管理プロセスをシステムで再現するのではなく、できるだけ標準機能を使えるように業務プロセスを整理するのが成功のポイントだ。
主要なERPは販売管理モジュールを持つが、いずれも機能はこなれている。販売管理の一般的な流れは「見積もり」→「受注」→「出荷」→「売り上げ」→「請求」→「入金」。一般的に利用されるERPの販売管理モジュールであれば、このプロセスを押さえているので、機能的には大きな差はない。
差が出るのは流通業におけるリベートなど、業界ごとの商習慣に標準機能で対応できるかどうかだ。ERPごとの標準機能を熟知し、業界の商慣習に詳しいSIerを導入パートナーにするのが鍵になる。SIerは各業界向けの業務プロセスやテンプレートを独自に作成しているケースもあり、利用できるか確認したい。
販売管理モジュールは複数のERPモジュールと連係することが多い。例えば販売管理の受注機能であれば在庫の数量などを確認する必要があり、在庫管理システムと連係する。また、実際に受注となれば適切なタイミングで売り上げを計上する必要があり、財務会計モジュールに情報を渡す機能が必須だ。販売管理システムが蓄積するデータはBI(ビジネスインテリジェンス)による分析の対象ともなるだろう。
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