スマートフォンは、通話品質以外は全ての機能が向上している。実際、通話は、スマートフォンで一番物足りないサービスだろう。しかし、LTE経由の音声通話がこの状況を変える可能性がある。
この通話技術は一般的に「HD Voice」と呼ばれており、「広帯域音声(Wideband Audio)」と呼ばれることもある。今使っているスマートフォンがHD Voiceに対応していなくても、次に使用する新しいスマートフォンは対応しているだろう。
HD Voiceはユーザーに、バックグラウンドノイズが軽減されたクリアで明瞭な通話エクスペリエンスを提供する。音質はSkypeのようなVoIPサービスと肩を並べる。HD Voiceサービスの提供に使われるLTE(Long Term Evolution)は、大手キャリアの4G(第4世代)ネットワークを支える携帯技術だ。
現在、ほとんどのスマートフォンの通話は、3Gと呼ばれることが多い旧来のCDMA技術で伝送されている。この技術は、ごく単純化すると、複数のトランスミッタが同時に1つのチャンネルでデータを送信する方式だ。キャリアはこの方式により、同じ周波数帯域で多数の顧客に対応できる。CDMAでは、端末ごとに固有のコードを割り当てることで、同じ周波数帯域を使用する顧客間の混信を防止できるからだ。
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