訪問看護/児童デイサービスを支える医療クラウドを構築した「青竹のふし」利用者とその家族を支えるコミュニケーションも可能に

訪問看護/児童デイサービスを提供する「青竹のふし」は、導入・運用が容易なクラウドサービスを採用し、スタッフの業務の効率化や利用者とその家族とのコミュニケーションに役立てている。

2013年10月23日 08時00分 公開
[岡崎勝己]

看護スタッフへの連絡作業が業務の負荷に

 福祉事業を営む関西が運営する「青竹のふし」(大阪府大阪市)は、大阪市や堺市、泉大津市などのエリアを中心に2008年から「在宅リハビリ青竹のふし訪問看護ステーション」において在宅患者への訪問看護サービスを提供してきた。さらに2012年11月、「青竹のふし子ども発達リハビリセンター」を設置し、0歳から障害のある18歳までの子どもを対象とするリハビリや看護、保育などが受けられる通所デイサービスを開始した。

photo 青竹のふし子ども発達リハビリセンター。天気がよいとき、患者は近隣の長居公園に出掛けることもある

 サービス拡充に当たり、青竹のふしはある課題を抱えていた。「スタッフ間の情報共有」である。適切なサービス提供のためには、患者の過去の看護記録などの情報を正しく把握することが不可欠だ。また限られた時間内で患者宅を移動するため、患者の住所や名前、訪問先の地図などの情報を事前に看護スタッフに知らせておく必要がある。青竹のふしでは、紙ベースの看護記録をFAXで、それ以外の情報はメールを組み合わせて看護スタッフに伝達していた。

 しかし、看護スタッフは必ずしも患者ごとに固定されていないため、患者の増大に伴い連絡件数も増加し、そうした伝達作業が現場に負荷を掛けていた。

photo 関西の代表取締役 青山氏

 関西の代表取締役 青山 敬三郎氏は「青竹のふしには約20人の看護スタッフが在籍しており、スタッフ1人当たり1日平均で5〜6人の患者を訪問します。情報の伝達の負荷が増えたことで残業も常態化していました。また、業務効率化のためにSNSも試してみましたが、連絡の見落としも散見されるなど満足な効果は得られませんでした」と打ち明ける。

 また、在宅リハビリに対するニーズは患者の症状ごとにさまざまであるため、作業療法士や理学療法士、言語聴覚士、看護師などで構成されるチームを編成する必要がある。そうしたチーム編成と各スタッフのスケジュール調整の手間も負担になっていたという。

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