クラウドストレージからコラボレーションツールに進化
徹底レビュー:iOS版「Dropbox」、ファイル置き場を超えた最強ツールは今こうなっている
Dropboxのバージョン3.9には、ビジネスで使える機能がさまざま追加された。追加された機能の詳細について紹介する。
米Dropboxの「Dropbox」は目新しいものではない。広く普及したこのクラウドストレージサービスは、提供され始めてほぼ7年がたつ。アプリケーションの世界では永遠に近い年数だ。だが、米AppleのモバイルOS「iOS」向けに提供しているDropboxアプリケーションは、最近のアップデートにより生産性を向上させる機能が幾つか追加され、単なるファイル置き場から進化している。われわれは機能強化されたiOS版Dropboxアプリケーションを試し、進化の度合いをチェックした。
まず目に付くのは、「最近」という新しいタブが導入されたことだ。ホーム画面には、従来はアイテムが名前の昇順にリスト表示されていた。だが、「最近」タブにはアクセス日時の新しい順にファイルがリスト表示され、最近アクセスしたファイルを素早く簡単に確認できるようになっている。実際、このタブは、進化する「お気に入り」タブのような役割を果たす。おかげで、クラウド上にある大量のファイルのナビゲーションが少し楽になる。ただし、従来の「お気に入り」タブが追い払われるわけではない。
また、iOS版Dropboxアプリケーションでは、米Googleのクラウドストレージサービス「Google Drive」のようにファイルにコメントを付けられるようになった。コメントを付けるには、画面右下隅の吹き出しをタップして入力すればよい。コメントは、自分だけが参照できるようにすることも、「@」で他のユーザーをタグ付けすることもできる。タグ付けした相手は、コメントが付いたファイルへのリンクを含む自動通知を電子メールで受け取る。
ありがたいことに、こうした「@」のタグ付けは、Dropboxの既存ユーザー以外の人に対して行うこともできる。「@」の後に電子メールアドレスを入力するだけで、メールアドレス宛にファイルへのリンクを含む自動通知を電子メールを送ることが可能だ。このようにコメントに誰かをタグ付けすると、タグ付けした人をファイル共有ページに招待したことになり、その人もコメントを付けることができる。自分が招待した相手がコメントを付けると、今度は自分が自動通知を電子メールで受け取れる。受信箱に通知がたまらないようにしたければ、コメント画面の左上隅に表示されるベルの形の「通知」アイコンから、手軽にコメント通知をオフにできる。
Dropboxはこれ以外にも、仕事に便利な機能をiOS版Dropboxアプリケーションに追加している。「Microsoft Office」ドキュメントをiOS版Dropboxアプリケーションから直接開けるようになった。また「新規ファイル作成」をタップして、「Word」「Excel」「PowerPoint」といった目的のOfficeプログラムを起動することもできるようになった。作成したファイルに加えた変更は全て自動的にDropboxに保存される。従来、Dropboxから「Office Online」アクセスして、Officeファイルが開くことができた。だが新機能では、DropboxとOfficeの統合がはるかに進んでいる。この新機能は、DropboxがGoogleのオフィススイート「Google Docs」などのオンラインサービスに匹敵する生産性向上を実現するための効果的な機能でもある。
われわれが試したところでは、アップデートされたiOS版Dropboxアプリケーションはスムーズに動いた。UI(ユーザーインタフェース)に加えられた変更は小さく、影響も小さかった。これは好ましいことで、毎日お世話になるようなアプリケーションの使い方を覚え直さなければならないのは、誰もが避けたいからだ。
改良された新しいiOS版Dropboxアプリケーション(バージョン3.9)は、App Storeから無料でダウンロード配布されている。利用するにはiOS 7.0以降の「iPhone」「iPad」「iPod touch」が必要。これらの新機能のうち、Microsoft Officeドキュメントをアプリケーション内から開く機能はGoogleのモバイルOS「Android」向けに配信しているDropboxアプリケーションでも利用できる。だが、他の新機能がAndroid版に搭載される時期は明らかにされていない。なお、コメント機能はDropboxのWeb版でも利用できる。
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