Windows 10で米Microsoftは従来とは違うOSのアップデート方法を採用した。今回その新しいOSのアップデート方式がビジネス現場でどのような影響があるのか紹介する。
「Windows 10」は主要な「Windows OS」の最後のリリースとなる予定だが、それは米MicrosoftがWindows OSを放棄するという意味ではない。Microsoftは過去に選択したのとは異なるアプローチを取るにすぎない。
Microsoftは数年ごとに新しいバージョンのWindows OSを送り出してきた。ユーザーはアップグレードするためにライセンス料を支払い、時には骨の折れる移行プロセスを取り組む必要があった。このアップグレード形式における難点の1つは、ユーザーがアップデート機能を入手するまで長い間待たなければならなかったことだ。
Windows OSの新しいアプローチは、Windows 10に永続的なアップデートを加えていくことだ。このアップデートでMicrosoftは、Windows 10に恒常的に新機能を付加していく。Windows 10が実際にMicrosoftの最後のWindows OSになると考えるのは、恐らく現実性に欠ける。しかし、非常に長い期間にわたって「最後のWindows OS」であり続けるということはありそうだ。
Microsoftのアプローチは全く前例のないものではない。米Googleは似たような方針を取っている。Googleは、クライアントPC「Chromebook」で常に最新バージョンのOS「Google Chrome OS」が稼働していることを確実にする自動アップデートプロセスを採用している。
MicrosoftがWindows 10に採用するアップデート方式は、管理者の制御をもう少し必要とするものだ。セキュリティアップデートは、機能のアップデートとは異なる取り扱いをする。このため管理者は、比較的早急にセキュリティアップデートを適用することができる。特定の機能を十分にテストするまでアップデートを保留するという選択も可能だ。
アップデートで追加される新しい機能が組織に必要ではない場合、その機能のアップデートをインストールしないようにすることも、恐らく可能だろう。
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