あらゆるデバイスがインターネットに接続され、消費者の好みや行動に関するデータを絶えず送信できるという世界が近づいている。それにより変化するマーケティングとIoTのリスクについて考える。
企業にとって、顧客の好みや行動に関するデータは宝の山だ。これらの貴重な情報は企業の競争優位の源泉になる。顧客の獲得と維持に役立ち、それが収益の拡大につながるからだ。しかしこれまで、こうしたデータの多くはIT企業しか利用することができなかった。
ITに強い企業と比べると、ITに疎い企業はこの膨大なデータのほんの一部しか利用できないのが現状だ。「これらの従来型企業は、顧客が記入した保証書、小売店のPOS(販売時点情報管理)データ、一部の顧客を対象としたフォーカスグループ、あるいは顧客からの苦情などの情報に頼るしかなかった」と指摘するのは、クラウドプラットフォームを提供する米Xivelyのマーケティング担当 副社長 マット・ダフィー氏だ。「こうしたデータには大した情報価値はない。逆に、顧客サービスの改善や販売促進の取り組みで盲点を生み出す恐れもある」(ダフィー氏)
だが状況は急速に変化しつつある。
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