オンラインストレージとネットワークが発達しても、データをHDDに保存して物理的に輸送する必要性は依然として残っている。しかし、物流経路において“天敵”は多い。HDDを守る“自分でできる”梱包方法はあるのか。
HDDベンダーのある幹部が、セントルイスの空港でグランドクルーがベルトコンベアの向こう側へ預け手荷物を放り投げている瞬間を乗っている飛行機の窓から目撃した。なんということか、放り投げている箱が発砲ポリスチレンケースに詰めたHDDだということに気がついた。常識では考えられない重大な品質上の問題が発生する瞬間を、彼は幸運、いや、不運にも自分で確認してしまったのだ。
HDDの配送は、衝撃が致命的な不具合を起こしてしまうがゆえに扱いが難しい。HDDが壊れやすい理由は次の2点にある。第1に、HDDの中の多くの部品の配置においてわずかなずれも許されないことだ。記憶媒体である円盤形状をしたプラッタまたは回転軸となるスピンドルの位置が1000分の1インチずれただけで、HDDは動かなくなって“ただの重し”になってしまう。第2に、記録用のヘッドが壊れやすいことだ。衝撃と振動はプラッタと記録用ヘッドの接触を起こし、その結果、記録用ヘッドの損傷やプラッタ上磁性体剥離の原因となる。ひどい場合には、コンポーネントのフェライト材がひび割れを起こす可能性もある。
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