研磨関連製品の老舗企業Mipoxは、業績不振にあえぐ中、営業力強化のために顧客管理ツールを導入し、4期連続増収増益を達成した。成功のヒントは「あらゆる仕事を見える化して共有した」ことだという。
Mipoxは箔(はく)や研磨フィルムの製造と塗布技術といった「塗る」「切る」「磨く」を追求する、1925年創業の老舗企業だ。国内事業所は立川本社と山梨工場の2カ所。従業員数は82人(連結212人)の中小企業ながら、海外にも積極的に進出し、関連会社は米国、中国、マレーシアなど8カ国11拠点にわたる。
Mipox代表取締役社長に渡邉 淳氏が就任した2008年は試練の年であった。ピーク時に年間約100億円に達していた売り上げは徐々に低迷し、2009年には年間約30億円まで落ち込みを見せた。Mipoxは精密研磨剤で特定の少数顧客(ハイテク市場)に対する高いシェアを持ち、老舗としてのブランドもあったものの、その事実こそが業績低迷の原因だったと渡邉氏は考えていた。起死回生の一手は、2012年に導入したセールスフォース・ドットコムのCRM(顧客関係管理)/SFA(営業支援)サービス「Sales Cloud」(以下、Salesforce)、社内SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)「Chatter」だった。セールスフォース・ドットコム主催の中堅・中小企業向け経営実践セミナーで、渡邉氏は導入の理由と成果について講演し、トップダウンのオペレーション改革のヒントを提示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
都道府県別ライフスタイル調査 「推し活好き」「ラーメン好き」最多は?
明治安田総合研究所が公表した都道府県別「ライフスタイルに関するアンケート調査」の結...
Metaの広告はますますAI中心に 新たなツール「最適化スコア」とは?
Metaの2025年ビジネス注力領域とAIを活用したツールをはじめとした広告ソリューションの...
マーケターの仕事はなくなる? AIが変えるソーシャルメディアの未来【後編】
AIが変えるソーシャルメディアの未来について5つの視点で考察。後編では「創作の民主化」...