注目度上昇中のオブジェクトストレージと従来型のNAS、どちらを選ぶべきなのか。両者の特長から、NASを使うべき用途、オブジェクトストレージに向いている用途を紹介する。
オブジェクトストレージは、圧倒的なスケールアウト性能とそれに関連する機能を備えている。そのため、膨大な量の非構造化データを操作するための手段(例えば多くのクラウドストレージを支えているオブジェクトテクノロジー)として、最近注目度が高いトピックだ。
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一方、ファイルベースのNAS(Network-Attached Storage)は広く利用されており、「クラスタNAS」(Clustered NAS)などの進化も続いている。こちらも、大量の非構造化データを扱うユースケースを対象としている。
両者にはどのような違いがあるのか。何を基準にして選択すればいいのか。今は全てのトレンドがオブジェクトストレージに向かっているのか。NASが優勢な領域はどこかに残っているのか。それとも、両者を別物と捉えるのが間違いで、オブジェクトストレージとNASは、実体は同一だが見え方が異なるだけなのか。
両者の利用領域の重なりは増加傾向にある。オブジェクトストレージの中に、ファイル(およびブロックの)インタフェースを備えたものは多数存在する。一方、ハイエンドのNASの多くには、オブジェクトストレージを実現する要素が含まれている。最も顕著な例はスケールアウト技術だ。さらに米NetAppの「StorageGRID」は、ファイル形式で書き込んだデータをオブジェクトとして読み出すことができる。
スケールの観点から検討する場合、まず考慮すべきなのは、データストアが大規模で古く、非構造化の割合が高いほどオブジェクトストレージに向いているという点だ。逆に、頻繁に書き換えられるデータや小規模なデータストアの場合は、NASがよりシンプルでパフォーマンスに優れた選択肢となる。
大企業やサービスプロバイダーでオブジェクトストレージを展開すると、セカンダリーストレージに数PBが必要な場合でも、管理が比較的容易になる。これは、頻繁にアクセスされるデータやトランザクションを伴うワークロードを格納するための、ファイルやブロック単位で管理する従来型ストレージとは直接競合しない。
さらに、通常われわれが「ストレージのパフォーマンス」というときには、データセンターでの処理速度、レイテンシやスループットを思い浮かべる。しかしこれは、アプリケーションもクライアントも分散しているクラウドベースの世界とは全く異なる状況だ。
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