SSDのボトルネック問題をあえてHDDで解決する大事なのは一点豪華ではなくバランス(2/2 ページ)

2016年07月04日 15時00分 公開
[Sonia LeliiTechTarget]
前のページへ 1|2       

HDDなのに2〜3倍も向上

 InfinidatもMeitavと同じイスラエルの新興企業だ。Infinidatの規模は小さいが、創設者のモシェ・ヤナイ氏は、エンタープライズストレージアレイの「EMC Symmetrix」を開発したことで有名だ。

 「イスラエルは小さい国なので、皆が顔なじみだ。Meitavの幹部はInfinidatの製品が最適なソリューションになるかもしれないと考え、データセンターで概念実証を行った。とても厳しい計画的なテストでMeitavは幾つかの検証を実施したが、そこでは、アプリケーションに変更を加えることなくストレージへの入出力が最も多く、かつ最も遅いシステムを用いた」(サバー氏)

 サバー氏によると、この処理能力が低い検証用システムでもパフォーマンスが2〜3倍向上したという。「フェイルオーバーテストも行った。そして、Infinidatの製品は全てのテストに合格した」(サバー氏)

 Meitavは30台のデータベースサーバ、30〜40台のWebサーバ、それから数台のアプリケーションサーバを保有している。300TBのInfiniBoxストレージアレイに接続した十数台のCiscoサーバで約450台のVMware仮想サーバを実行している。

 Infinidatのストレージアレイにより、Meitavは6つのラックに配置していたストレージを1つに統合して、場所と電力、そしてなにより費用を節約できた。その結果、Meitavは新しいデータセンターに投資する必要がなくなった。

 「ITにはボトルネックが付き物だ。それはストレージに関する場合もあれば、ネットワークやアプリケーションに関する場合もある。2015年にMeitavはストレージに関する問題を抱えていない。現在直面している問題のほとんどは、インフラではなくアプリケーションに関するものだ。この問題を解決するポイントは、ストレージではなくデータベースへの対応だと考えている」とサバー氏は自身の見解を示している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ 1|2       

ITmedia マーケティング新着記事

news043.jpg

AI導入の効果は効率化だけじゃない もう一つの大事な視点とは?
生成AIの導入で期待できる効果は効率化だけではありません。マーケティング革新を実現す...

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...