マイクロサービスとコンテナは、DevOpsの世界でよく話題に上るトピックである。
以前は、AWSとVMwareの環境をハイパーバイザーレベルで連係することが困難だった。だがコンテナ時代の幕開けにより、FlightStatsのような企業は、Dockerとインフラの自動化ソフトウェアを組み合わせ、いずれかのクラウドにプッシュボタンでアプリケーションを構築している。
「全ての企業が必ずしも複数のプロバイダーでワークロードを動かしているとは限らない。だが個々のプロバイダーで異なるワークロードを動かしている場合は、一貫性を保つために、コンテナのメカニズムを利用している可能性はある」(マクローリー氏)
コンテナの効率を最大限に高めるためにはベアメタル基盤が好まれる。しかし依然として、VMwareの仮想マシンが多くの企業でプラットフォームとなっているのが実情だ。そう語るのは、451 Researchでアナリストとして働くジェイ・ライマン氏だ。
「ベアメタルでは、速度、シンプルさ、管理しやすさ、効率などで、コンテナのメリットの一部を享受できる。また実証済みの仮想マシンプロセスと、仮想マシンでは堅牢で試練に耐えたセキュリティ、ツール、法規制に関するものも手に入れることが可能だ」(ライマン氏)
もちろんVMwareにも問題はある。問題は、よく知られたイノベーションのジレンマに直面したときに発生する。「Kubernetes」や「Mesos」などコンテナのオーケストレーションや管理に対応したプラットフォームと共に、コンテナは最終的に仮想マシンを破綻させるとライマン氏は指摘する。一方、VMwareの「vSphere Integrated Containers」プラットフォームはβ版のまま停滞するだろう。
業界関係者によると、企業としてのライフサイクルではVMwareは下降線をたどっているという。例えば、複数のクラウドの管理層となる同社の試みは、実を結ばないだろう。ただし、市場を支配することなく複数のクラウドを管理する機能を10年前に提供していた「RightScale」に勝る技術的なアプローチを見つけることができれば話は別だとマクローリー氏は語る。
「今後、VMwareのライセンスを購入する顧客が減る中、自分たちの領域以外で多様化を図ろうとしている」とマクローリーは語る。
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